構造表現主義
BCプレイス
カナダ・バンクーバーの多目的スタジアム。1983年、当時世界最大の空気膜構造の屋…
設計組織 / Firm
ガイガー・エンジニアーズ(Geiger Engineers)は、ニューヨーク州サファーンに拠点を置くアメリカの構造設計事務所である。大スパン屋根と膜構造を専門とし、その源流は構造技術者デイヴィッド・ガイガーの活動にある。
コロンビア大学で教えていたガイガーは、1968年、デイヴィス・ブロディ設計による1970年大阪万博アメリカ館の構造を引き受けた。議会が認めた予算は想定を下回っており、彼は設計を見直して、膜をケーブルで押さえる低ライズの空気膜屋根を考案した。この成功を機にホルスト・バーガーが加わり、事務所はガイガー・バーガー・アソシエイツとなる。同事務所は1970年代から80年代初頭にかけて全米に建てられた空気膜屋根のスタジアム8件すべての構造設計を担い、BCプレイス(1983年)の屋根もこの系譜にある。ケーブル構造、張力膜構造、テンセグリティ構造の開拓や、PTFEコーティングのガラス繊維膜の開発にも関わった。
1983年にバーガーが去り、事務所は買収を経たのち、1988年にガイガーと所員らが現在の事務所を設立した。以後も膜と大屋根を軸に、競技施設や興行施設へ領域を広げている。BCプレイスでは2010〜11年の屋根架け替えで構造設計の責任技術者を務め、シュライヒ・ベルガーマン・パートナーとともにケーブル支持の開閉式屋根を設計した。