脱構築主義建築
ダンシング・ハウス
プラハ・ヴルタヴァ河岸に建つオフィスビル。ヴラド・ミルニッチとフランク・ゲー…
建築家 / Architect
ヴラド・ミルニッチ(Vlado Milunić, 1941–2022)は、クロアチア生まれのチェコの建築家である。ザグレブに生まれて幼少期にプラハへ移り、チェコ工科大学およびプラハ美術アカデミーで建築を学んだ。社会主義体制下のチェコスロヴァキアでは、集合住宅や医療・福祉施設の設計、歴史的建造物の改修などを地道に手がけた。
1989年のビロード革命後、ミルニッチは隣人であった劇作家ヴァーツラフ・ハヴェル(のちの大統領)の後押しを受け、プラハ・ラシーン河岸の空地に新たな建築を構想する。出資者ナショナーレ・ネーデルランデンの意向で世界的建築家との協働を求められ、フランク・ゲーリーを共同設計者に迎えた。両者の対話から生まれたのが、静と動の二つの塔が絡み合うダンシング・ハウス(1996年竣工)であり、ミルニッチの代表作として知られる。建物は当初こそ古都の景観との不調和を批判されたが、現在ではポスト共産主義期のプラハを象徴する作品と評価される。晩年も住宅や公共建築の設計を続け、2022年に没した。