エチオピア建築
ファジル・ゲビ
エチオピア北部ゴンダールにある歴代皇帝の王宮囲郭。1636年ごろ都を定めたファシ…
建築家 / Architect
ワルダ・ギヨルギス(Walda Giyorgis)は、17世紀後半にゴンダールの宮廷で活動したエチオピア人の棟梁である。生没年は伝わらない。王朝の年代記は彼を有能で聡明、評判の高い人物と評し、皇帝ヨハンネス1世が1682年に完成させた象牙装飾の新しい館と、続くイヤス1世の城の建設者として名を挙げている。年代記はイヤス1世の城をソロモンの宮殿にまさる美しさと讃え、完成を見た皇帝が大いに喜んだと伝える。いずれも王宮囲郭ファジル・ゲビの中に建てられた。
ファシリデス帝の城の工事がインド出身の工匠に率いられたのに対し、半世紀後の宮廷建築をエチオピア人の棟梁が担ったことは、石と石灰で築くゴンダール様式の技術が現地に根づいたことを示す例として注目される。