ドーリア式
ペリプテロス(peripteral、ギリシア語: περίπτερος)は、古代ギリシアの神殿の平面形式の一つである。中心となる本体(ナオス、内陣)の四方を、ぐるりと一列の円柱の列(周柱廊)が取り囲む構成を指す。
ギリシア神殿の形式は、正面だけに柱を立てる簡素なものから、前後に柱廊を設けるもの、そして周囲を柱で囲むものへと展開した。前7〜6世紀の古拙期(アルカイック期)に石造の神殿が成立すると、四周を柱がめぐるペリプテロスは、最も整った神殿の典型として広く用いられるようになった。柱の列が四周をめぐることで、建物はどの方向から見ても堂々とした均整を保ち、内部の聖域を柱の影が幾重にも縁取る。
柱の数は、形式を表す重要な指標となる。正面の柱が6本のものをヘクサスタイル、8本のものをオクタスタイルと呼ぶ。パルテノン神殿は、正面8本・側面17本の柱に囲まれた、オクタスタイルのペリプテロス式神殿の代表例である。
なお、この平面形式は、ドーリア式・イオニア式といった柱のオーダー(様式)とは別の次元の分類であり、いずれのオーダーとも組み合わされた。古代ギリシアに確立されたペリプテロスの構成は、のちのローマ建築や、近世以降の古典主義建築にも受け継がれていった。