バロック建築
カリニャーノ宮殿
トリノに建つピエモンテ・バロックの傑作。グアリーノ・グアリーニの設計により167…
建築家 / Architect
グアリーノ・グアリーニ(Guarino Guarini, 1624–1683)は、北イタリアのモデナに生まれた建築家であり、テアティノ会の修道士・数学者・哲学者でもあった。各地で神学と数学を講じ、その幾何学の素養を設計に持ち込んだ点に大きな特色がある。
サヴォイア家の都トリノを主な舞台とし、ピエモンテ・バロックを代表する作家となった。カリニャーノ宮殿では煉瓦による波打つファサードと楕円形の前室を実現し、聖骸布礼拝堂(サクラ・シンドーネ礼拝堂)やサン・ロレンツォ聖堂では、交差するリブを積み上げた籠状の特異なドームを架けた。直線より曲面を、静止より運動を志向する構成は、同時代のローマ・バロックとは異なる数学的な明晰さをもつ。
その理論は没後に刊行された『市民建築(Architettura Civile)』にまとめられ、ドイツ・オーストリア圏をはじめとする後のバロック建築に影響を与えた。