EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
フェルティンス・アレーナ
© Frank Vincentz / CC BY-SA 3.0
FIG. 01 — Q150961

フェルティンス・アレーナ Arena AufSchalke

Veltins-Arena

ドイツ・ゲルゼンキルヒェンに建つ多目的スタジアム。サッカークラブ・シャルケ04の本拠地で、開閉式の屋根とスライド式の天然芝ピッチを備えた先進的なアリーナである。

FIG. 02 — Location51.5545° N 7.0676° E
ドイツ ノルトライン=ヴェストファーレン州 ゲルゼンキルヒェン
§1 — 概要

概要

フェルティンス・アレーナ(旧称アレーナ・アウフシャルケ)は、ドイツ西部ノルトライン=ヴェストファーレン州ゲルゼンキルヒェンに位置する多目的スタジアムである。サッカー・ブンデスリーガの名門シャルケ04の本拠地として2001年に開場し、収容人数は約62,000人を数える。設計はデュッセルドルフを拠点とするHPPアーキテクテンが手がけた。可動屋根とスライド式ピッチという二つの大胆な仕掛けにより、天候に左右されずサッカーから大型コンサートまで多様な催事を可能とした、ヨーロッパでも先駆的なアリーナである。

歴史

建設は1998年に始まり、旧来のパルク・シュタディオンに代わる近代的な専用競技場として計画された。2001年8月13日に開場し、当初は「アレーナ・アウフシャルケ」の名で親しまれた。2005年にはビール醸造会社フェルティンスが命名権を取得し、現在の名称となっている。建設費は約1億9,100万ユーロを要した。ルール工業地帯の炭鉱業と深く結びついた土地に建ち、2004年のUEFAチャンピオンズリーグ決勝や2006年FIFAワールドカップの会場ともなって、国際的な舞台としての地位を確立した。

建築的特徴

本アリーナの最大の特色は、テフロン被膜の膜材による可動屋根である。中央部が開閉し、悪天候時には全面を覆って観客と芝を守る。さらに重量約11,400トンに及ぶ天然芝の可動式ピッチ全体が、約4時間かけてスタジアム外へとスライドして搬出される構造を備える。これにより芝生は屋外で日光と外気を浴びて健全に保たれ、内部の床面はコンサートや見本市などの催事用に転用できる。観客席の中央上空には世界で初めて中央から吊り下げられた大型映像装置(ビデオキューブ)が設置され、どの座席からも観戦しやすい環境を生んだ。建物の軸線は、地下を走る旧炭鉱の坑道を避けるように回転させて配置されている。

意義・現在

フェルティンス・アレーナは、機能性とスペクタクル性を高度に両立させた現代スタジアム建築の代表例として国際的に評価され、2005年にはIOC/IAKSのスポーツ施設賞を受賞した。可動屋根とスライド式ピッチを組み合わせた設計は、後続の多目的スタジアムに大きな影響を与えている。シャルケ04の聖地として、また地域の炭鉱文化の記憶を継ぐ象徴的建造物として、今日もなお多くの人々を集めつづけている。

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データ: Wikidata (Q150961) / 画像: © Frank Vincentz / CC BY-SA 3.0 — Wikimedia Commons
LAST EDIT — 2026.06.25
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