EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
大英博物館
© Ham / CC BY-SA 3.0
FIG. 01 — Q6373

大英博物館 British Museum

British Museum

ロンドンのブルームズベリーにある、世界有数の博物館。1753年に創設され、現在の建物は、ロバート・スマークが設計したギリシア・リヴァイヴァルの大建築である。イオニア式の列柱が並ぶ正面と、フォスターによるガラス屋根の大中庭で知られる。

FIG. 02 — Location51.5194° N 0.1269° W
イギリス カムデン・ロンドン特別区 ロンドン
§1 — 概要

概要

大英博物館(British Museum)は、ロンドンのブルームズベリーに立つ、世界有数の博物館である。1753年の創設にさかのぼる古い歴史をもち、現在の建物は、19世紀にロバート・スマークが設計したギリシア・リヴァイヴァル様式の大建築である。イオニア式の列柱が並ぶ荘厳な正面と、ガラス屋根に覆われた大中庭で知られる。

歴史

博物館そのものは、1753年、医師ハンス・スローンの収集品を基礎として、議会の法によって創設された。当初はモンタギュー・ハウスという邸宅に置かれ、1759年に一般へ公開された。やがて収蔵品が増えて手狭になると、新たな建物が求められた。

設計を任されたのは、ロバート・スマークである。1823年、モンタギュー・ハウスの取り壊しとともに工事が始まり、中庭を囲む四つの翼からなる、ギリシア神殿に範をとった建物が、四半世紀をかけて築かれた。1852年、列柱の並ぶ正面が完成し、全体がほぼ整った。スマークの引退後は、弟のシドニー・スマークが工事を引き継ぎ、中庭の中央に、円形の閲覧室(ラウンド・リーディングルーム)を1857年に築いた。さらに20世紀末、蔵書が大英図書館へ移されたのを機に、建築家ノーマン・フォスターが、中庭にガラスと鋼鉄の屋根を架け、「大中庭(グレート・コート)」として2000年に開いた。

建築的特徴

正面の中心には、八本のイオニア式円柱が支える三角破風(ペディメント)が据えられ、その左右に、合わせて四十四本の列柱が連なる。柱は、古代ギリシアのプリエネにあるアテナ・ポリアス神殿に範をとったものである。破風の彫刻「文明の進歩」は、リチャード・ウェストマコットの手になる。建物は、当時最新の鋳鉄の骨組みに煉瓦を充填し、外面をポートランド石で覆う、進んだ技術で築かれた。中庭のフォスターのガラス屋根は、三千枚を超える形の異なるガラスを組み合わせ、ヨーロッパ最大の屋根付き広場を生んでいる。

意義・現在

大英博物館は、人類の文化を一堂に集めて公開する、近代的な公共博物館の先駆けである。ロゼッタ・ストーンやパルテノン神殿の彫刻(エルギン・マーブル)など、世界各地の至宝を収める一方、その収集の経緯をめぐっては、返還を求める声も上がっている。古典の理想を体現した建物と、現代のガラス屋根とが共存するその姿は、博物館建築の歴史をそのまま映している。

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LAST EDIT — 2026.06.21
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