イズニックタイルIznik tile
概要
イズニックタイルは、15世紀末から17世紀にかけてアナトリア西部の都市イズニック(古名ニカイア)で焼かれた、オスマン帝国を代表する装飾陶板である。白い化粧土の上に、コバルトの青、トルコ石色の緑、そして盛り上がった鮮烈な「コーラル・レッド」を用い、チューリップや唐草などの植物文様を釉下彩で描く。透明釉のもとで発色する清冽な色調と、量産しながら高い品質を保つ技術により、モスクや宮殿の壁面を彩った。とりわけ赤の顔料は調合法が失われ、後世に再現できなかったことで知られる。