EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
エアーサム・パーク
© Steve Daniels / CC BY-SA 2.0
FIG. 01 — Q602392

エアーサム・パーク Ayresome Park

イングランド北東部ミドルズブラにあったサッカー競技場。1903年に開場し、ミドルズブラFCの本拠として1995年まで用いられた。スタジアム設計で知られるアーチボルド・リーチが手がけ、1997年に解体された。

FIG. 02 — Location54.5642° N 1.2469° W
イギリス ノース・ヨークシャー ミドルズブラ
§1 — 概要

概要

エアーサム・パーク(Ayresome Park)は、イングランド北東部ノース・ヨークシャーのミドルズブラにあったサッカー競技場である。1903年に開場し、サッカークラブのミドルズブラFCが本拠として用いた。スタジアム建築を専門としたスコットランドの技師アーチボルド・リーチ(Archibald Leitch)の設計による。

歴史

クラブが新たな本拠を求めて建設し、1903–04年シーズンに合わせて開場した。20世紀を通じて増改築が重ねられ、観客席(グランドスタンド)の拡張や立見席の整備によって収容人数を伸ばし、最盛期には7万人を超える観客を集めた記録も残る。1966年のワールドカップでは試合会場の一つに選ばれている。しかし老朽化と全席着席化の要請に対応しきれず、クラブは1995年に近隣のリバーサイド・スタジアムへ移転した。エアーサム・パークは役割を終え、1997年に解体されて住宅地に姿を変えた。

建築的特徴

リーチが各地で手がけた競技場と同様、長方形のピッチを四方の観客席が囲む構成をとった。主要スタンドは鉄骨と組積によって組まれ、屋根を支える柱や手すりの意匠には、工場建築の合理性を競技場に持ち込んだリーチらしい実用本位の性格がうかがえた。装飾性よりも観客の収容と視認性を優先する設計思想は、20世紀前半のイギリスのサッカー競技場に共通する型をなしている。

意義・現在

エアーサム・パークは、リーチが英国各地に残した一連のサッカー競技場の一つとして、近代スタジアム建築の典型を示す事例である。閉場にあたり、装飾的な正門の門扉は移転先のリバーサイド・スタジアムへ移されて保存された。跡地に整備された住宅地には、かつてのセンターサークルやペナルティスポットの位置を示す銅製の彫刻が据えられ、ピッチの記憶を地に刻んでいる。建物そのものは失われたが、ミドルズブラFCの歴史と地域の記憶に深く結びついた場所として語り継がれている。

関連する建築

Related
同じ建築家
オールド・トラッフォード
1910 · マンチェスター
オールド・トラッフォード
Archibald Leitch

イングランド・マンチェスターにあるサッカースタジアム。マンチェスター・ユナイ…

同じ建築家
アンフィールド
1884 · リヴァプール
アンフィールド
Archibald Leitch

イングランド、リヴァプールにあるサッカー競技場。1884年に開場し、1892年以来リ…

データ: Wikidata (Q602392) / 画像: © Steve Daniels / CC BY-SA 2.0 — Wikimedia Commons
LAST EDIT — 2026.06.30
ENTRY ID — BLD-0916