EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
オールド・トラッフォード
© Øyvind Vik / Public Domain
FIG. 01 — Q83457

オールド・トラッフォード Old Trafford

Old Trafford

イングランド・マンチェスターにあるサッカースタジアム。マンチェスター・ユナイテッドの本拠地として1910年に開場した。スコットランドの設計者アーチボルド・リーチが手がけ、「夢の劇場(シアター・オブ・ドリームス)」の異名を持つ。英国のクラブ用スタジアムでは最大の規模を誇る。

FIG. 02 — Location53.4631° N 2.2914° W
イギリス マンチェスター マンチェスター
§1 — 概要

概要

オールド・トラッフォード(Old Trafford)は、イングランド・グレーター・マンチェスターに立つサッカースタジアムである。1910年の開場以来、名門クラブ、マンチェスター・ユナイテッドの本拠地であり続けている。収容人員は約7万4千人で、英国のクラブが本拠とするスタジアムとしては最大を誇る。元選手ボビー・チャールトンが名付けた「夢の劇場(シアター・オブ・ドリームス)」の愛称で広く知られる。

歴史

20世紀初頭、ユナイテッドは旧本拠地バンク・ストリートの手狭さに悩んでいた。会長ジョン・ヘンリー・デイヴィスは1909年、新たなスタジアムの建設を決意し、その資金を用立てる。建設地に選ばれたのは、ブリッジウォーター運河に近い、トラッフォード・パークの工業地帯に隣り合う一画であった。設計を託されたのは、数多くのサッカー場を手がけたスコットランドの設計者アーチボルド・リーチである。1910年2月19日、こけら落としの試合(対リヴァプール)とともに開場した。当初6万ポンドと見積もられた建設費は、最終的に9万ポンドへと膨らんだ。

第二次世界大戦中の1941年、スタジアムはドイツ軍の空襲で大きな被害を受ける。ユナイテッドは一時、宿敵マンチェスター・シティの本拠地メイン・ロードを間借りし、1949年にようやく再建されたオールド・トラッフォードへ戻った。その後も改修を重ね、1990年代から2000年代にかけては各スタンドが増築され、収容数は開場当初の規模に迫るまで回復した。

建築的特徴

リーチが当初構想したのは、10万人を収容する大競技場であった。費用を抑えるために8万人へと規模は縮められたが、屋根の架かった南側スタンドに約1万2千の座席を設け、残る三方を屋根のない立見席(テラス)とする構成で、ピッチを取り囲んだ。鉄骨の格子(ラティス)を見せる意匠は、リーチのスタジアム建築に共通する特徴であり、英国のサッカー場の原型となった。たび重なる増改築を経た現在も、最も歴史ある南側スタンドには、開場時の構造の一部や、選手が通った当初のトンネルが残されている。

意義・現在

オールド・トラッフォードは、一世紀を超えてユナイテッドの栄光と試練を見つめてきた。1966年のワールドカップ、1996年の欧州選手権、2003年のチャンピオンズリーグ決勝など、数々の大きな試合の舞台にもなっている。クラブの歴史と分かちがたく結びついた、世界でも指折りの著名なスタジアムである。

関連する建築

Related
同じ建築家
アンフィールド
1884 · リヴァプール
アンフィールド
Archibald Leitch

イングランド、リヴァプールにあるサッカー競技場。1884年に開場し、1892年以来リ…

同じ建築家
スタンフォード・ブリッジ
1877 · ロンドン
スタンフォード・ブリッジ
Archibald Leitch

ロンドン西部フラムに建つ、サッカークラブ「チェルシー」の本拠地。1877年に陸上…

同じ時代
構造表現主義 エッフェル塔
1889 · パリ
エッフェル塔
Stéphen Sauvestre

エッフェル塔(tour Eiffel)は、パリ七区のシャン・ド・マルスに立つ高さ約330メ…

同じ時代
新古典主義建築 自由の女神像
1886 · ニューヨーク
自由の女神像
Eugène Viollet-le-Duc

ニューヨーク港リバティ島に立つ新古典主義の巨像。フランスからアメリカへ贈られ…

データ: Wikidata (Q83457) / 解説: Wikipedia 日本語版 · English / 画像: © Øyvind Vik / Public Domain — Wikimedia Commons
LAST EDIT — 2026.06.21
ENTRY ID — BLD-0043