ボーデ博物館 Bode Museum
ドイツ・ベルリンの博物館島の北端に建つ美術館。宮廷建築家エルンスト・フォン・イーネが設計し、1904年に開館したネオ・バロックの建築で、彫刻とビザンティン美術のコレクションで知られる。
§1 — 概要概要
ボーデ博物館(Bode-Museum)は、ドイツ・ベルリンのシュプレー川の中州、博物館島(ムゼウムスインゼル)の北端に建つ美術館である。宮廷建築家エルンスト・フォン・イーネの設計により1904年に開館した、ネオ・バロック様式の堂々たる建築で、現在は彫刻コレクションとビザンティン美術館、貨幣の収蔵で知られる。博物館島は1999年に世界遺産に登録され、本館もその構成資産の一つである。
歴史
博物館は1897年に着工し、1904年に皇帝フリードリヒ3世にちなむカイザー・フリードリヒ博物館として開館した。設計者のイーネは皇帝ヴィルヘルム2世に仕えた宮廷建築家で、帝国の威信を体現する歴史主義の建築を得意とした。第二次世界大戦で大きな被害を受け、戦後は東ベルリン側に位置したため修復は長く遅れた。1956年、初代館長を務めた美術史家ヴィルヘルム・フォン・ボーデを記念して、現在の名に改められた。ドイツ再統一後の2000年代に大規模な修復が行われ、2006年に再開した。
建築的特徴
建物は、島の先端という三角形の敷地を巧みに生かし、川に向かって丸みを帯びた角を突き出す。その頂部には大きなドームが載り、水上から望むベルリンの象徴的な眺めをかたちづくる。様式はネオ・バロック、すなわちバロックの豊かな造形を復活させた歴史主義の様式であり、列柱や曲面、彫刻的な装飾が壮麗な外観を生む。内部では、ドーム下の階段室や、彫刻を建築空間のなかに配する展示の構成が、美術品と建築との一体感を意図している。
意義・現在
ボーデ博物館は、19世紀末から20世紀初頭にかけてのドイツにおける博物館建築と歴史主義の到達点を示す建築である。今日では国立ベルリン美術館群の一館として、中世から18世紀に及ぶヨーロッパ彫刻の一大コレクションを擁する。博物館島全体が世界遺産として保存・整備されるなかで、その北の入口を飾る存在となっている。