中国・広州市の超高層ビル。1997年竣工、高さ約390メートル・80階。香港のDLNが設計し、完成時は中国・アジア最高層であり、長らく世界一高い鉄筋コンクリート造の建築であった。
§1 — 概要概要
CITICプラザ(中信広場、CITIC Plaza)は、中国・広東省広州市の天河区に建つ超高層ビルである。1997年に竣工し、尖塔を含む高さは約390メートル、地上80階を数える。香港の設計事務所DLN(デニス・ラウ&ウン・チュンマン)が設計した中央のオフィス棟を中心に、2棟の高層住宅棟を従えた複合施設をなす。完成時には中国およびアジアで最も高い建築物であった。
歴史
1990年代初頭、広州の新たな業務中心地として開発が進む天河区において、中国の国有投資会社である中国国際信託投資公司(CITIC)が主導して計画された。建設は1993年に始まり、1997年6月に完成した。当時の広州では群を抜く高さであり、急速な経済発展を遂げる都市の象徴として迎えられた。広州東駅から南へ延びる長大な軸線の起点に位置し、駅を出た者が最初に目にする塔として、都市計画上の焦点となるよう構想された。
建築的特徴
塔は、左右対称の整然とした形姿をとり、頂部に向かってわずかに細くなる。頂には二本の尖塔(マスト)が立ち、これを含めて約390メートルの高さに達する。構造は鉄筋コンクリートを主体とし、完成から2009年まで、世界で最も高い鉄筋コンクリート造の建築であった。外装は灰色の花崗岩とカーテンウォール、青みを帯びたガラスでまとめられ、簡潔な色調と質感が巨大な量塊を視覚的に引き締める。平面には、天を表す円と地を表す方形を重ねる、中国の伝統的な象徴が織り込まれている。
意義・現在
CITICプラザは、1990年代の中国における高層建築技術の到達点を示す建築であり、とりわけ鉄筋コンクリートによる超高層の可能性を世界に印象づけた。広州が国際的な大都市へと変貌していく過程を象徴するランドマークとして、天河区の発展を牽引した。その後、より高い建築が次々と現れたものの、都市の中心軸を画する存在としての役割は今日も変わらない。