EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
ハムデン・パーク
© Dan Kearney (cropped by Blackcat) / CC BY-SA 3.0
FIG. 01 — Q193651

ハムデン・パーク Hampden Park

Hampden Park

グラスゴー南郊に立つ、スコットランド・サッカーの聖地。1903年開場の三代目競技場で、当時は10万人超を収容する世界最大のスタジアムだった。1937年には国際試合の欧州記録となる14万9415人の観衆を集めた。

FIG. 02 — Location55.8259° N 4.2520° W
イギリス グラスゴー市 グラスゴー
§1 — 概要

概要

ハムデン・パーク(Hampden Park)は、スコットランド・グラスゴー南部のマウント・フロリダ地区に位置するサッカー専用競技場である。スコットランド代表の本拠地であり、同国サッカー協会(SFA)が所有する国立競技場として、スコティッシュ・カップやリーグ・カップの決勝・準決勝を恒例的に開催する。名門アマチュアクラブ、クイーンズ・パークの本拠として築かれた経緯をもち、その名は17世紀イングランドの政治家ジョン・ハムデンにちなむ地名に由来する。

歴史

現在地の競技場は三代目にあたり、クイーンズ・パークが1899年に新たな用地を取得して建設に着手、3年余りの工期を経て1903年10月31日に開場した。当初の収容は10万人を超え、開場から1950年にマラカナンが完成するまで、世界最大の競技場の座を保った。1927年から1937年にかけての拡張で収容は約15万人に達し、1937年のスコットランド対イングランド戦で記録された14万9415人は、国際試合における欧州の観衆記録として現在も破られていない。1977年以降は安全基準の強化で収容が大幅に縮小され、数次の改築を経て1999年に全面的な再整備が完了した。現在は全席着席式で約5万2千人を収容する。2020年にはSFAがクイーンズ・パークから施設を取得している。

建築的特徴

南側のツインスタンドはジェームズ・ミラーが、観客席の土盛り(テラシング)はアーチボルド・リーチが設計した。リーチは英国各地のサッカー場を手がけた専門家で、ハムデンでは、同時期に発生したアイブロックスの木造スタンド崩落事故を教訓に、観客席を地盤の盛り土に固定し、大群衆を安全にさばく工夫を凝らした。傾斜地を生かした巨大なすり鉢状の構成は、立ち見を主体とした時代に膨大な収容を可能にし、独特の音響と一体感を生んだ。現在の競技場は度重なる改修で当初の姿を大きく変えているが、国立競技場としての規模感は受け継がれている。

意義・現在

ハムデンは、サッカーが大衆娯楽として急成長した20世紀初頭の熱気を体現する競技場である。1960年の欧州チャンピオンズカップ決勝(レアル・マドリード対アイントラハト・フランクフルト)をはじめ数々の欧州の名勝負の舞台となり、現在もスコットランド代表戦やカップ戦、コンサート会場として用いられている。2014年のコモンウェルスゲームズに際しては陸上トラックを備える改修も施された。スコットランド・サッカー博物館を併設し、その歴史を伝える拠点ともなっている。

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データ: Wikidata (Q193651) / 画像: © Dan Kearney (cropped by Blackcat) / CC BY-SA 3.0 — Wikimedia Commons
LAST EDIT — 2026.06.25
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