香港・西九龍にそびえる高さ484メートル、108階建ての超高層ビル。コーン・ペダーセン・フォックスらの設計で2010年に竣工した、香港で最も高い建築物である。最上部にはリッツ・カールトンや展望台スカイ100が入る。
§1 — 概要概要
環球貿易広場(インターナショナル・コマース・センター、ICC)は、香港・西九龍に立つ高さ484メートル、108階建ての超高層ビルである。商業施設エレメンツの上に建ち、香港で最も高く、同地で唯一100階を超える建築物として、ヴィクトリア湾に臨むスカイラインの一角を占める。竣工した2010年の時点では、世界で4番目に高いビルであった。
歴史
ビルは、九龍駅一帯の大規模複合開発「ユニオン・スクエア」の最終段階として計画された。当初は574メートルの構想であったが、「建物が周囲の山並みより高くなってはならない」という規制を受けて高さが抑えられた。設計はアメリカの事務所コーン・ペダーセン・フォックス(KPF)が現地のウォン・アンド・オーヤンと組んで担い、2002年に着工、2010年に竣工した。工事中の2009年には、エレベーター昇降路での事故により作業員6名が犠牲となった。
建築的特徴
塔は基部から頂部へ向かってわずかに窄まり、四隅を柔らかな曲面で処理した形態をとる。裾は大きく広がってエレメンツや駅へと連続し、垂直のラインを強調したガラスのカーテンウォールが高さを際立たせる。公称の484メートルには屋上のパラペットが含まれる。最上階は「118階」と表示されるが、これは広東語で「死」に通じる4などの数字を避けて階数表示を飛ばしているためで、実際の階数は108である。
意義・現在
100階・地上393メートルには展望台スカイ100が、102階から最上部にかけては世界有数の高さを誇るホテル、リッツ・カールトン香港が入る。同ホテルの最上階には、世界一高い場所にあるプールとしてギネス世界記録に認定された屋内プールがあり、展望台スカイ100へは高速エレベーターでおよそ1分で達する。ヴィクトリア湾を望む香港の最高峰として、また九龍側の再開発の象徴として、ICCは現代香港を代表するランドマークのひとつとなっている。