キーウ左岸に建つ、ウクライナ最大の展示・見本市施設。ハンガリー系ウクライナ人建築家ヤーノシュ・ヴィグの設計で第一展示棟が2002年に開業し、2017年のユーロビジョン・ソング・コンテストの会場ともなった。
§1 — 概要概要
キーウのドニプロ川左岸、リヴォベレジュニー地区に位置する、ウクライナ最大の展示・見本市施設である。複数の大型展示棟と屋外スペースからなり、見本市・国際会議・文化イベントの会場として用いられる。2002年の開業以来、年間100件を超える催事を擁する東欧有数のコンベンション拠点へと成長した。
歴史
建設地はかつてムィキルシカ・スロビトカと呼ばれた集落で、ソ連時代に取り壊されてリヴォベレジュニー地区が造成された。ドニプロ川を渡る地下鉄橋に近いこの一帯には、かつて未来的な公共センターを建てる構想があったが、長く実現しないままであった。スポーツ宮殿の館長であったヴィクトル・トカチェンコの発案により展示センター計画が始まり、ハンガリー系ウクライナ人の建築家ヤーノシュ・ヴィグ(Janusz Wig)が設計を担当した。第一展示棟は1999年から2002年にかけて建設され、建設の指揮はエドゥアルド・サフロノフが執った。同年10月の開業の翌2003年には早くも年間およそ50件の催事を数え、2004年から2005年にかけてさらに二棟が加わって、施設規模は大きく拡大した。
建築的特徴
広大な無柱空間を確保する大スパン構造の展示ホールを基本単位とし、それらを連ねて構成される。出展ブースの自由なレイアウトと大型搬入を可能にするため、内部は柱を極力排した平滑な床面と高い天井高をもつ。装飾性よりも可変性と動線を優先した、現代の見本市建築に典型的な機能本位の構成である。
意義・現在
ウクライナにおける国際的な展示・会議インフラの中核を担う施設である。2013年には全欧安全保障協力機構(OSCE)外相理事会の、2017年にはユーロビジョン・ソング・コンテストの会場となるなど、国を代表する大規模催事を受け入れてきた。首都の左岸開発と歩調を合わせ、独立後ウクライナのイベント産業を象徴する場として機能している。