ヘルシンキ地下鉄の東の終着駅で、世界最北の地下鉄駅として知られる。建築家トイヴォ・コルホネンの事務所が設計し、1989年に開業。道路をまたぐ高架の橋上駅として建設された。
§1 — 概要概要
フィンランドの首都ヘルシンキの地下鉄M2号線、東の終着駅である。市東部のメッルンマキ地区に位置し、世界で最も北にある地下鉄駅として知られる。1989年9月1日に開業した、地上の高架駅である。
歴史
メッルンマキへの延伸は1960年代から構想されており、ヘルシンキ市は1973年に延伸の方針を決定した。1982年に開業したヘルシンキ地下鉄は、1986年にコントゥラまで東へ延び、その先メッルンマキまでの予定線が確保されていた。当駅は1989年9月に開業し、設計は建築家トイヴォ・コルホネンの事務所が担当した。改修以前は雨漏りやカビの発生が問題視されており、2009年から2010年にかけて西側の出入口と改札ホールが全面的に建て替えられ、2021年には約750万ユーロを投じてプラットホーム周りの内装・照明を刷新する大規模な改修が行われた。
建築的特徴
当駅は道路をまたぐ「橋上駅」として建設され、地下鉄は約270メートルの高架橋を渡って到達する。設計者コルホネンはフィンランドにおけるプレキャスト・コンクリートを用いたプレファブ建築の先駆者の一人であり、当駅にも部材を組み立てる合理的な構築の発想がうかがえる。終着駅としての折り返し線は地下に延び、隣接するヴァンター市の側にまで及んでいる。
意義・現在
派手な意匠をもたない実用的な駅でありながら、「世界最北の地下鉄駅」という地理的な位置づけによってひときわ知られる。郊外の住宅地と都心を結ぶ東部の玄関口として機能し、バスターミナルを併設して、2025年には平日あたり平均で約1万6千人に利用されている。かつてはここからシポー方面へ地下鉄を延ばす「東メトロ」の構想もあったが、2020年代に断念された。隣接してヴァンター・トラムの終点が設けられるなど、交通結節点としての役割を強めている。