EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
メルセデス・ベンツ博物館
© Julian Herzog / CC BY 4.0
FIG. 01 — Q707377

メルセデス・ベンツ博物館 Mercedes-Benz Museum

ドイツ、シュトゥットガルトの自動車博物館。UNスタジオの設計により2006年に開館した、三葉形の平面と二重らせんの動線をもつ現代建築で、メルセデス・ベンツの130年余の歴史を展示する。

FIG. 02 — Location48.7886° N 9.2338° E
ドイツ バーデン=ヴュルテンベルク州 シュトゥットガルト
§1 — 概要

概要

メルセデス・ベンツ博物館(Mercedes-Benz Museum)は、ドイツ南西部シュトゥットガルトのダイムラー本社工場の正門前に建つ自動車博物館である。オランダの設計事務所UNスタジオ(ベン・バン・ベルケルとカロリーヌ・ボス)の設計により2006年に開館した。自動車の発明から現代に至るメルセデス・ベンツとその源流の歴史を、約160台の車両とともにたどる。

歴史

ダイムラー=ベンツは早くから企業博物館をもち、現在の建物に先立つ展示施設も工場内に置かれていた。21世紀に入って手狭になった展示を一新するため、2001年から02年にかけて設計競技が行われ、UNスタジオの案が選ばれた。展示構成はあらかじめHG・メルツが担当しており、建築と展示が一体のものとして構想された点に特色がある。工事は2003年に始まり、2006年5月19日に開館した。

建築的特徴

平面はクローバーの葉に似た三つの円を重ね、中心を抜いて三角形のアトリウムとする独特の構成をとる。この吹き抜けをめぐって、DNAの二重らせんになぞらえた二つの傾いたスロープが上階から下階へと巻き降りる。来館者はまず最上階まで運ばれ、そこから「神話」の展示と「収集品」の展示という二つの動線を、随所で行き来しながら下りていく。高さ47.5メートル・地上9層の量塊は、約4,800平方メートルの敷地に約1万7,000平方メートルの展示面積を生み出している。建築と展示の筋立てが分かちがたく絡み合う点が、この建物の核心である。

意義・現在

メルセデス・ベンツ博物館は、UNスタジオの国際的な評価を決定づけた代表作であり、複雑な曲面と連続する床を構造的に解いた、21世紀初頭のデジタル設計の到達点の一つに数えられる。単なる展示箱ではなく、建物の動線そのものが物語を語る「歩く博物館」として、多くの来館者を集めている。シュトゥットガルトの自動車産業を象徴する建築として、現在も活発に運営されている。

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LAST EDIT — 2026.06.30
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