アトランタに建つ開閉式屋根の多目的スタジアム。8枚の三角形パネルがカメラの絞りのように開閉する屋根で知られ、2017年に開場した。NFLとMLSの本拠地である。
§1 — 概要概要
アメリカ合衆国ジョージア州アトランタに建つ開閉式屋根の多目的スタジアムである。アメリカンフットボールのアトランタ・ファルコンズ(NFL)と、サッカーのアトランタ・ユナイテッドFC(MLS)の本拠地として、隣接していたジョージア・ドームの後継施設として建設された。設計は360アーキテクチャー(のちにHOKへ統合)が担い、総工費は約16億ドルに上った。
歴史
ジョージア・ドームの代替施設として計画され、2014年に着工、2017年8月26日に開場した。所有はジョージア州(ジョージア・ワールド・コングレス・センター公社)で、ファルコンズらの親会社AMBグループが運営する。開場後は大学アメリカンフットボールの選手権やスーパーボウルLIII(2019年)、MLSカップなどの大規模なイベントを相次いで招致した。2026年のFIFAワールドカップでも会場の一つとなる予定である。
建築的特徴
最大の特徴は開閉式屋根である。半透明の三角形パネル8枚が中心に向かって放射状に配され、それぞれが平行する2本のレール上を動いて、カメラの絞りのように中央の円形開口を開閉する。開いた姿は鳥が翼を広げる様に見立てられた。設計者ビル・ジョンソンは、この円形開口の発想をローマのパンテオンに求めたと述べており、設計時の呼称も「パンテオン」であった。屋根の直下には「ヘイロー」と呼ばれる円環状の大型ビジョンが客席を囲む。外装の多くにも透明なポリマーやガラスを用い、東側の客席を抜いてアトランタの都心を望めるようにしている。環境性能も重視され、主要なプロスポーツ施設として高い環境認証を取得した。
意義・現在
開閉式屋根を「絞り」という新たな機構へ展開した点で、21世紀のスタジアム建築における技術的到達点の一つとされる。古代のパンテオンの円蓋を引用しながら、可動の膜屋根として再解釈した発想は、引用と先端技術を結ぶ現代的な設計姿勢を示す。現在もアトランタの主要なスポーツ・イベント施設として稼働している。