メルクール・シュピール・アレーナ Merkur Spiel-Arena
ドイツ・デュッセルドルフの開閉式屋根を備えるサッカースタジアム。2004年竣工、フォルトゥナ・デュッセルドルフが本拠とする。命名権により名称を重ねてきた多目的アリーナである。
§1 — 概要概要
メルクール・シュピール・アレーナ(Merkur Spiel-Arena)は、ドイツ・ノルトライン=ヴェストファーレン州デュッセルドルフに建つ開閉式屋根のサッカースタジアムである。フォルトゥナ・デュッセルドルフが本拠とし、コンサートや見本市など多様な催事にも対応する多目的アリーナとして運営される。
歴史
旧ライン・シュタディオンの跡地に建設され、2002年に着工、2004年に竣工した。命名権により呼称はたびたび変わり、開場時はLTUアレーナ、2009年からエスプリ・アレーナ、2018年から現在のメルクール・シュピール・アレーナを名乗る。2011年のユーロビジョン・ソング・コンテストやUEFA欧州選手権2024の際には、スポンサー契約の都合で「デュッセルドルフ・アレーナ」と称された。日本語ではこの中立的な名で呼ばれることも多い。
建築的特徴
最大の特徴は全面を覆う開閉式屋根で、暖房設備と併せて天候や季節を問わず屋内的な環境を整えられる点にある。これによりサッカーのみならず、雨天を嫌うコンサートや屋内競技、見本市まで一棟で引き受けることが可能となった。開場時に約5万1千席であった収容人数は、2010年に一部を立見席へ改めたことで、現在は約5万4千席に増えている。
意義・現在
ライン・シュタディオンの後継として、単なる球技場ではなく通年稼働の多目的施設を志向した点に、2000年代のスタジアム建築の傾向がよく表れている。屋根と内部を工夫して用途を広げる発想は、同時期のフランスのスタッド・ピエール=モーロワなどとも軌を一にする。サッカーに加え、開場初期にはNFLヨーロッパの本拠としてアメリカンフットボールの興行も行われ、以後もコンサートや国際試合の舞台として用いられてきた。現在もデュッセルドルフの主要な催事拠点であり続けている。