イスラエル中部ラマト・ガンの超高層ビル。2003年の完成時にイスラエル最高層となり、ダイヤモンド取引地区にそびえる。アムノン・ニヴらの設計による。
§1 — 概要概要
モシェ・アヴィヴ・タワー(Moshe Aviv Tower、ヘブライ語 מגדל משה אביב)は、イスラエル中部の都市ラマト・ガン、テルアビブ地区に立つ高さ約235メートル・68階の超高層ビルである。イスラエル・ダイヤモンド取引所が集まるダイヤモンド取引地区に位置し、当初は「シティ・ゲート(שער העיר)」の名で計画された。2003年の完成時にイスラエルで最も高い建築物となり、その地位を2017年まで保った。
歴史
建設は1998年に始まった。施工は異例の速さで進み、単一交代制の四十人ほどの作業員によって月およそ五階分の躯体が立ち上げられたという。竣工目前の2001年10月、建設会社の所有者モシェ・アヴィヴが事故で死去し、その名がビルに冠された。2003年に入居が始まり、総工費は約一億三千三百万ドル、当時のイスラエルで最も高価な単独の建築物となった。設計はアムノン・ニヴとアムノン・シュワルツが手がけ、フランクフルトのヴェストエント・タワーから着想を得たとされる。
建築的特徴
平面はおおむね方形で、頂部に向かってわずかに絞られる塔状の量塊をもつ。外装は反射ガラスのカーテンウォールで覆われ、各基準階には四十枚あまりの窓が並ぶ。鉄筋コンクリートを主体とする構造で、延べ十八万平方メートルほどの床面積を擁する。装飾を抑えた直線的な造形は、二十世紀末の商業超高層に共通する国際的な語彙に連なるものである。
意義・現在
完成から十数年にわたりイスラエル最高層であり続けた本ビルは、テルアビブ都市圏の高層化を象徴する存在となった。ダイヤモンド取引という地域の基幹産業と結びついた立地も特徴であり、近年は道路を挟んだ向かいに同規模の塔を建てる計画も持ち上がっている。完成当時はイスラエル随一の高さを誇ったが、その後テルアビブのアズリエリ・サローナ・タワーなどに抜かれ、現在は国内有数の高層建築の一つに数えられる。建物はオフィスを中心に利用されている。