EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
ノーベル平和センター
© Sean Hayford O'Leary / CC BY 2.0
FIG. 01 — Q941120

ノーベル平和センター Nobel Peace Center

オスロの市庁舎広場に面するノーベル平和賞の展示施設。1872年の旧西駅舎を、建築家デビッド・アジャイが2005年に改装・転用して開館した。

FIG. 02 — Location59.9116° N 10.7302° E
ノルウェー オスロ オスロ
§1 — 概要

概要

ノルウェーの首都オスロ、市庁舎広場(ローズフースプラッセン)に面して建つ、ノーベル平和賞をテーマとする展示施設である。歴代の平和賞受賞者とその業績、アルフレッド・ノーベルの生涯を、多メディアと対話的な展示で紹介する。建物は1872年竣工の旧オスロ西駅(ヴェストバーネン)の駅舎を転用したもので、内部の改装デザインをイギリスの建築家デビッド・アジャイが手がけた。

歴史

駅舎は1872年、建築家ゲオルク・アンドレアス・ブル(1829–1917)の設計で建てられ、長くオスロ西駅として使われたが、1989年に駅としての役目を終えた。その後、ノーベル平和センターとして再生することが決まり、2005年に開館した。開館式にはノルウェー国王ハーラル5世が臨み、平和賞受賞者ワンガリ・マータイらも出席した。改装にあたっては、既存の歴史的な駅舎を保ちつつ、内部に新しい展示空間を挿入する方針がとられた。

建築的特徴

本施設は、既存建築を活かすコンバージョンの事例である。外観は19世紀の歴史主義的な駅舎の姿をとどめ、港と市庁舎を望む立地を生かす。内部はアジャイによって大きく作り替えられ、鮮やかな色彩計画と、展示を導く照明・映像の仕掛けが導入された。受賞者を紹介する空間では、光ファイバーや電子的な装置を用いた展示が、歴史的な構造の内側に対照的に置かれている。古い器を壊さずに、内側だけを現代的に更新する手つきが全体を貫く。

意義・現在

平和賞という抽象的な理念を、歴史ある駅舎の転用という具体的な建築で受け止めた点に特色がある。古い構造を壊さずに新しい公共施設へと更新する手法は、改修・コンバージョンが主題となる現代建築の潮流とも通じる。毎年12月10日に平和賞の授賞式が開かれる市庁舎にも近く、年間およそ25万人が訪れる、ノルウェーでも有数の博物館の一つである。

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データ: Wikidata (Q941120) / 画像: © Sean Hayford O'Leary / CC BY 2.0 — Wikimedia Commons
LAST EDIT — 2026.06.30
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