ロンドンのシティに建つ、イングランド・ウェールズの中央刑事裁判所。通称オールドベイリー。悪名高いニューゲート監獄の跡地に、エドワード・W・マウントフォードの設計で1907年に完成した。エドワード朝バロックの堂々たる建物で、ドームの上には剣と天秤をもつ正義の女神像が立つ。
§1 — 概要概要
ロンドンのシティに建つ、イングランド・ウェールズの中央刑事裁判所である。建物が面する通りの名から、「オールドベイリー」の通称で広く知られる。20世紀はじめに、エドワード朝バロックの様式で建てられた。ドームの上にそびえる正義の女神像とともに、世界でも名高い裁判所の一つとされている。
歴史
この通りには、16世紀から刑事の法廷が置かれてきた。法廷はたびたび建て替えられ、隣にはロンドン有数の監獄、ニューゲート監獄があった。19世紀末、手狭になった旧庁舎に代えて、新たな庁舎の建設が決まる。
設計はエドワード・W・マウントフォードが担い、取り壊されたニューゲート監獄の跡地に、その石材の一部も用いて建てられた。建設は1902年に始まり、1907年、国王エドワード7世によって落成式が営まれた。第二次世界大戦の空襲で大きく傷んだが、戦後に修復された。1970年代には、新たな別棟が増築されている。
建築的特徴
ポートランド石を用いた、堂々たる古典主義的な建物である。設計者マウントフォードは、近くにそびえるセント・ポール大聖堂のドームと調和するよう、銅葺きのドームをいただく構成とした。ドームの頂には、彫刻家F・W・ポメロイによる金色の正義の女神像が立つ。右手に剣、左手に天秤をもつこの像は、目隠しをしていないことで知られる。正面入口の上には「貧しき者の子らを守り、悪をなす者を罰せよ」の銘が刻まれている。
意義・現在
オールドベイリーは、イギリスの刑事司法を象徴する建築である。ドームの上の女神像は、書物や映画、報道を通じて広く知られ、正義のイメージそのものとなっている。建物は今も現役の裁判所として用いられ、その威厳ある姿は、法の権威を静かに語り続けている。
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