フランス南西部ボルドーのサッカー・ラグビー兼用スタジアム。ヘルツォーク&ド・ムーロンの設計で2015年に開場し、林立する細い白柱に囲まれた軽やかな外観で知られる。
§1 — 概要概要
ヌーヴォー・スタッド・ド・ボルドー(Nouveau Stade de Bordeaux)は、フランス南西部ボルドーに建つ、収容約4万2千人のスタジアムである。スイスの建築事務所ヘルツォーク&ド・ムーロンの設計により2015年に開場した。命名権により「マトミュ・アトランティック(Matmut Atlantique)」とも呼ばれ、サッカークラブFCジロンダン・ド・ボルドーの本拠地として、またラグビーや大規模イベントの会場として用いられる。
歴史
老朽化した旧スタッド・シャバン=デルマスに代わる新スタジアムとして計画された。2012年11月に着工し、2015年4月に竣工。同年5月に開場した。建設にあたっては、サッカーとラグビーの双方に対応できる兼用施設として、また都市の新たな象徴となる建築として位置づけられた。2016年のUEFA欧州選手権では、準々決勝を含む5試合の会場となっている。
建築的特徴
本スタジアムの最大の特徴は、観客席のスタンドを支えるように四周へ林立する、多数の細い白い柱である。古代ギリシアの神殿を思わせるこの柱の林は、巨大な構造物に軽やかさと透過性を与え、量塊感を消し去る。観客席は二層構成とされ、長方形の単純な平面でピッチを囲む。屋根は薄く軽量で、柱の上に水平に差し掛けられ、全体として記念碑的でありながら開放的な印象を与える。装飾を排し、白一色の構造そのものを意匠とする手法は、即物的な美しさを追求するヘルツォーク&ド・ムーロンの作風をよく示している。
意義・現在
ヌーヴォー・スタッド・ド・ボルドーは、現代スポーツ施設に求められる大規模性・機能性と、建築的な洗練とを両立させた作例として評価される。柱の林という単純明快な造形言語は、競技場が単なる機能体ではなく都市の象徴的建築となりうることを示した。現在もボルドーのスポーツ・文化活動の中心施設として機能している。
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Related※ 現存する現代建築であり、フランスではパノラマの自由が(とくに営利目的で)制限される(建築意匠の著作権が存続する)。掲載画像はCC BY 3.0に基づき、撮影者クレジットを付して掲載している。