EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
北京国家体育場
© N509FZ / CC BY-SA 4.0
FIG. 01 — Q133525

北京国家体育場 Beijing National Stadium

国家体育场

北京オリンピックの主競技場。鋼材を編み込んだ外観から「鳥の巣」と呼ばれ、ヘルツォーク&ド・ムーロンらが構造そのものを意匠とした、21世紀初頭の中国を象徴する現代建築である。

FIG. 02 — Location39.9915° N 116.3905° E
中国 北京市 北京
§1 — 概要

概要

北京国家体育場(Beijing National Stadium)は、2008年北京オリンピックの主競技場として建設された、約8万人収容のスタジアムである。鋼材を編み込んだような外観から「鳥の巣(鸟巢)」の愛称で知られ、スイスの設計事務所ヘルツォーク&ド・ムーロンが、構造設計のアラップ、中国建築設計研究院(CADG)とともに手がけた。21世紀初頭の中国を象徴する建築の一つである。

歴史

2001年、オリンピック招致をにらんだ設計競技が行われ、ヘルツォーク&ド・ムーロンと、中国側の主任建築家・李興鋼(CADG)による「鳥の巣」案が選定された。設計は2003年4月に正式決定し、同年12月24日に着工。当初計画にあった開閉式屋根は構造簡略化のため取りやめられ、現在の編み目状の外殻がいっそう際立つこととなった。総工費は約4億ドル、延べ1万7千人の作業員が投入され、2008年6月28日に竣工した。同年8月の開会式・閉会式と陸上競技の舞台となり、さらに2022年北京冬季オリンピックでも開閉会式に使われて、夏季・冬季双方の開会式を担った世界唯一のスタジアムとなった。

建築的特徴

最大の特徴は、約4万トンの鋼材を不規則に組み上げた外殻である。柱を立てて屋根を載せるのではなく、ファサード・階段・屋根・構造を一体の立体格子に統合し、各部材が互いを支え合う。一見無秩序に見える編み目は、地震力に耐えるための綿密な計算に裏打ちされている。観客席を抱える内側のコンクリート造のすり鉢と、外側の鋼の殻はおよそ15メートル離して配され、その間は歩廊や広場として人々に開かれている。鋼の隙間は半透明のETFE膜で覆われ、雨や日射を遮りつつ柔らかな光を内部へ導く。

意義・現在

「鳥の巣」は、構造そのものを意匠とする現代建築の到達点の一つとして高く評価される。同時に、巨額の建設費や催事誘致の難しさ、芸術顧問を務めた艾未未による批判など、メガイベント建築の功罪を映す存在でもある。オリンピック後は競技に加えてコンサートや冬季の雪まつりなど多目的に使われ、北京のオリンピック公園を象徴する公共空間として定着している。

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LAST EDIT — 2026.06.25
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