EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
シドニー・オペラハウス
© Roybb95 / Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0
FIG. 01 — Q45178
様式 · 表現主義建築 時代 · 近代モダニズム 類型 · 文化施設 ★ ユネスコ世界遺産(シドニー・オペラハウス、2007年登録)

シドニー・オペラハウス Sydney Opera House

Sydney Opera House

シドニー湾に突き出た岬に立つ、20世紀を代表する建築。帆のような白い殻の連なりで知られる。デンマークの建築家ヨーン・ウツソンが設計し、構造の難題をアラップが解いた。1973年に開場し、オーストラリアの象徴となった。世界遺産。

FIG. 02 — Location33.8571° S 151.2149° E
オーストラリア シティ・オブ・シドニー シドニー
§1 — 概要

概要

シドニー・オペラハウス(Sydney Opera House)は、オーストラリア・シドニーの湾に突き出たベネロング岬に立つ、複合芸術施設である。帆、あるいは貝殻のような白い殻の連なりが、海と空を背に映える。20世紀を代表する建築の一つであり、オーストラリアの象徴として、世界にその姿を知られている。

歴史

1957年、シドニーに新たなオペラハウスを建てる国際設計競技で、無名のデンマークの建築家ヨーン・ウツソンの案が選ばれた。湾の景観を活かした彫刻的な構想は、審査員エーロ・サーリネンに「天才の作」と讃えられた。工事は1959年に始まる。だが、帆のような殻をいかにして建てるかという構造の難題が、長く立ちはだかった。ウツソンと構造設計を担うアラップは、幾度もの試行のすえ、1961年、すべての殻を一つの球の一部として導く「球面の解」にたどり着く。

しかし、膨れあがる費用と工期をめぐって、ウツソンは州政府と激しく対立した。1966年、彼は職を辞し、二度とこの国に戻らないと誓って去る。完成を見ることはなかった。残された内部は、ピーター・ホール率いるオーストラリアの建築家たちが引き継いだ。1973年10月、エリザベス2世臨席のもと、ついに開場した。のちにウツソンは和解し、2003年には建築界最高のプリツカー賞を受けている。

建築的特徴

建物の核心は、屋根をなす白い殻の群れである。プレキャストのコンクリートの肋を組み合わせ、表面は百万枚を超える白い陶製タイルで覆われている。光を受けて、貝の内側のように輝く。この複雑な曲面を、すべて単一の球から切り出すという発想によって、規格化された部材での施工が可能になった。コンピュータを設計に用いた、ごく初期の例でもある。表現主義の系譜に連なる、彫刻的で動きのある造形は、ガラスの箱が主流であった当時の近代建築のなかで、際立っていた。

意義・現在

シドニー・オペラハウスは、構造技術の革新と、彫刻的な造形美とを、高い次元で結びつけた建築である。年に千八百を超える公演が行われる、世界有数の劇場でもある。完成から34年後の2007年、20世紀の建築としては異例の早さで、ユネスコ世界遺産に登録された。

関連する建築

Related
同じ様式
表現主義建築 ロータス寺院
1986 · ニューデリー
ロータス寺院
Fariborz Sahba

ニューデリーにあるバハイ教の礼拝堂。1986年完成。建築家ファリボルズ・サバアの…

データ: Wikidata (Q45178) / 解説: Wikipedia 日本語版 · English / 画像: © Roybb95 / Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0 — Wikimedia Commons
LAST EDIT — 2026.06.21
ENTRY ID — BLD-0022