EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture

ハイテク建築

high-tech architecture
年代
1970
地域
イギリス(国際的に展開)
時代
現代

ハイテック建築(high-tech architecture)は、1970年代のイギリスを中心に展開した建築様式である。構造表現主義、あるいは後期モダニズムとも呼ばれ、建物の構造や設備をあえて露出させ、工業技術そのものを意匠として見せる点に特徴がある。批評家レイナー・バンハムがこの呼称を広めたとされ、彼は初期の作例を、機械設備をむき出しにした「サービスド・シェッド(設備のある小屋)」と評した。

鉄とガラスを主要な素材とし、配管・ダクト・骨組みといった通常は隠される要素を外部にあらわす。これにより内部は柱の少ない自由な空間となり、用途の変化に応じて作り替えられる柔軟さが生まれた。1960年代の前衛集団アーキグラムや、バックミンスター・フラーらの技術志向がその下地となっている。

代表的な建築家は、ノーマン・フォスター、リチャード・ロジャース、レンゾ・ピアノ、ニコラス・グリムショーら。ロジャースとピアノによるパリのポンピドゥー・センター(1977年)は、構造と設備を色分けして外壁に掲げた「裏返しの建築」として知られ、この様式を象徴する。ロジャースのロイズ・ビルや、フォスターの香港上海銀行本店もよく挙げられる。

モダニズムから生まれ、ポストモダニズムと並走しながら、後のネオフューチャリズムへと技術志向を引き渡した。構造と技術を建築の主題に据えるその姿勢は、ブルジュ・ハリーファのような現代の超高層建築にも通じている。

ハイテク建築
§1

代表建築

Buildings
ハイテク建築 ミヨー橋
2004 · ミヨー
ミヨー橋
Norman Foster

フランス南部、タルン川の谷を渡る斜張橋。技師ミシェル・ヴィルロジューと建築家…

ハイテク建築 関西国際空港
1994 · 泉佐野市
関西国際空港
Renzo Piano

大阪湾の人工島に築かれた、24時間運用の国際空港。レンゾ・ピアノが設計した全長1…

ハイテク建築 広州塔
2010 · 広州
広州塔
Arup

中国・広州、珠江のほとりに立つ高さ600メートルの観光・電波塔。オランダのIBAと…

§2

様式の系譜

Lineage
親様式
ポストモダン建築
本様式
ハイテク建築
隣接する様式