ハイテク建築
high-tech architecture年代
1970
地域
イギリス(国際的に展開)
時代
現代
ハイテック建築(high-tech architecture)は、1970年代のイギリスを中心に展開した建築様式である。構造表現主義、あるいは後期モダニズムとも呼ばれ、建物の構造や設備をあえて露出させ、工業技術そのものを意匠として見せる点に特徴がある。批評家レイナー・バンハムがこの呼称を広めたとされ、彼は初期の作例を、機械設備をむき出しにした「サービスド・シェッド(設備のある小屋)」と評した。
鉄とガラスを主要な素材とし、配管・ダクト・骨組みといった通常は隠される要素を外部にあらわす。これにより内部は柱の少ない自由な空間となり、用途の変化に応じて作り替えられる柔軟さが生まれた。1960年代の前衛集団アーキグラムや、バックミンスター・フラーらの技術志向がその下地となっている。
代表的な建築家は、ノーマン・フォスター、リチャード・ロジャース、レンゾ・ピアノ、ニコラス・グリムショーら。ロジャースとピアノによるパリのポンピドゥー・センター(1977年)は、構造と設備を色分けして外壁に掲げた「裏返しの建築」として知られ、この様式を象徴する。ロジャースのロイズ・ビルや、フォスターの香港上海銀行本店もよく挙げられる。
モダニズムから生まれ、ポストモダニズムと並走しながら、後のネオフューチャリズムへと技術志向を引き渡した。構造と技術を建築の主題に据えるその姿勢は、ブルジュ・ハリーファのような現代の超高層建築にも通じている。
§1
代表建築
Buildings§2
様式の系譜
Lineage隣接する様式