EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture

ポストモダン建築

postmodern architecture
年代
1966 — 2000
地域
欧米を中心に世界各地
時代
現代

ポストモダン建築(postmodern architecture)は、1960年代から、近代建築(モダニズム)の禁欲的な機能主義への反動として現れ、1980年代から1990年代にかけて隆盛した様式である。装飾を排し「Less is more(より少ないことは、より豊かである)」を旨としたミース・ファン・デル・ローエらの国際様式に対し、ロバート・ヴェンチューリは「Less is a bore(より少ないことは、退屈である)」と切り返した。

ポストモダンは、いったん捨て去られた装飾と歴史的な引用を建築に呼び戻す。柱やペディメント、アーチといった過去の様式の要素が、しばしば意表をついた形や皮肉をまじえて用いられ、鮮やかな色彩や象徴、記号が復活した。「意味の明快さ」よりも「意味の豊かさ」を重んじ、文脈や大衆文化への参照を積極的に取り込んだ点に特徴がある。

理論的な口火を切ったのはヴェンチューリの著作『建築の多様性と対立性』(1966年)で、評論家のチャールズ・ジェンクスがこの国際的な潮流を「ポストモダン」と名づけた。代表作には、マイケル・グレイヴスのポートランド・ビル、フィリップ・ジョンソンのAT&Tビル(チッペンデール風の頂部をもつ高層建築)、チャールズ・ムーアのイタリア広場(ピアッツァ・ディタリア)、ジェームズ・スターリングのシュトゥットガルト州立美術館新館などがある。

その自由な引用と装飾は、やがて機能主義の伝統を引き継ぎ直すモダニズムの再評価や、より過激な脱構築主義へと道を分けていった。

ポストモダン建築
§1

代表建築

Buildings
ポストモダン建築 台北101
2004 · 台北
台北101
C. Y. Lee

台北の信義区に立つ、高さ508メートルの超高層ビル。2004年完成。2010年まで世界一…

§2

様式の系譜

Lineage
本様式
ポストモダン建築
子様式
脱構築主義建築
子様式
ハイテク建築