フランス南部、タルン川の谷を渡る斜張橋。技師ミシェル・ヴィルロジューと建築家ノーマン・フォスターの協働により2004年に開通した。最も高い主塔は343メートルに達し、完成から長く世界一高い橋であり続けた、現代土木の傑作である。
§1 — 概要概要
ミヨー高架橋(Viaduc de Millau)は、フランス南部、タルン川の深い谷を渡る斜張橋である。最も高い主塔は343メートルに達し、完成から二十年以上にわたって世界一高い橋であり続けた。深い谷に細い橋脚を連ね、空中を一気にまたぐその姿は、土木と建築が出会った現代の傑作とされる。
歴史
ミヨー高架橋は、パリと地中海岸を結ぶ高速道路A75が、ミヨーの町の手前で深いタルン川の谷に阻まれ、夏の行楽期に激しい渋滞を生んでいた問題を解決するために計画された。谷をいったん下りずに、空中で一気に渡る案が選ばれ、構造の基本構想は技師ミシェル・ヴィルロジューが、橋の意匠は建築家ノーマン・フォスターが担った。十年以上の検討を経て2001年に着工し、わずか三年後の2004年に開通している。
建築的特徴
ミヨー高架橋は、全長およそ2,460メートルにわたって谷をまたぐ、多径間の斜張橋である。谷底から立ち上がる七本のコンクリートの橋脚は、最も高いもので245メートルに達し、橋脚としては世界一の高さを誇る。各橋脚の上には鋼鉄の主塔が立ち、そこから斜めに張られたケーブルが、薄く軽やかな鋼鉄の橋桁を吊り支えている。先細りに造形された橋脚と白い主塔の連なりは、巨大な構造物でありながら、谷の風景にとけこむ繊細な印象を与えている。
意義・現在
ミヨー高架橋は、土木技術の到達点であると同時に、その優美なデザインによって、土地の新たな象徴ともなった。開通以来、A75の交通を支えるとともに、壮観な姿を目当てに多くの人々が訪れる、フランス南部の名所となっている。
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