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FIG. 01 — Q2706241
フィンランドの森に立つ、アルヴァ・アアルト設計の邸宅。木と白い壁、やわらかな曲線を組み合わせ、機能主義に人間味と自然を取り戻した、北欧モダンの代表作。
§1 — 概要概要
マイレア邸(Villa Mairea)は、フィンランド西部の森に立つ邸宅で、アルヴァ・アアルトが設計した。1938年から1939年にかけて建てられ、国際様式の抽象性に、木と自然と人間味を取り戻した、北欧モダンの代表作である。
歴史
アアルトの理解者であった実業家マイレ・グリクセン夫妻の依頼で、その私邸として建てられた。経済的な制約のない恵まれた条件のもと、アアルトは自らの理想を存分に試みることができた。妻のアイノ・アアルトも、内装やデザインに深く関わっている。フィンランド近代建築の到達点の一つとされ、現在は財団によって保存・公開されている。
建築的特徴
白い塗り壁の抽象的なモダニズムを基調としながら、随所に木がふんだんに用いられる。柱には細い木の束が巻かれ、まるで森の木立のように室内に立つ。床や天井、階段の手すりにも温かな木が使われ、やわらかな曲線が、直線的なモダニズムを和らげる。L字に配された平面は自然の庭と一体になり、サウナや曲線を描くプールが、フィンランドの伝統と自然を呼び込む。冷たい機械の美ではなく、人間の感覚に寄り添う近代が、ここにある。
意義・現在
マイレア邸は、機能主義を「人間のためのもの」へと引き寄せたアアルトの思想を、最もよく示す作品である。素材の温かみと自然との連続を重んじるその姿勢は、のちの地域主義的な近代建築の先駆けとなった。北欧モダンの記念碑として、世界の建築家に影響を与え続けている。
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