© Carol M. Highsmith / Public domain
FIG. 01 — Q463179
落水荘 Fallingwater
Fallingwater
ペンシルベニア州の森の滝の上に、フランク・ロイド・ライトが建てた住宅。水平のテラスを何層も張り出して建物を自然の一部とした、有機的建築の最高傑作。
§1 — 概要概要
落水荘(Fallingwater)は、アメリカ・ペンシルベニア州の森の中、滝の上に建てられた住宅で、フランク・ロイド・ライトの設計による。1936年から1939年にかけて建てられ、建物と自然を一体とする「有機的建築」の理念を、最もよく体現した傑作として知られる。
歴史
百貨店経営者カウフマン家の週末住宅として構想された。施主は、敷地の滝が見える場所に家を建てることを望んだが、ライトは滝の「見える」家ではなく、滝の「上に建つ」家を提案する。1939年に完成したこの住宅は、ライトの名声を不動のものとした。のちに財団へ寄贈され、一般に公開されている。2019年、ライトの主要作品の一つとして世界遺産に登録された。
建築的特徴
建物の中心には、敷地の自然の岩がそのまま床から突き出している。そこから、鉄筋コンクリートの水平なテラスが、滝の上へ大きくカンチレバー(片持ち梁)で張り出す。床は滝そのものの上に重なり、水音が絶えず室内に響く。地元の石を積んだ垂直の壁と、白く塗られた水平のテラスとが交差し、森の地形と分かちがたく組み合わさる。建物が風景に対立するのではなく、その一部となることを、これほど鮮やかに示した例はない。
意義・現在
落水荘は、有機的建築の理念を世界に知らしめた、20世紀建築の象徴の一つである。なお、大胆に張り出したカンチレバーは、年月とともにたわみが進み、近年になって構造補強が施された。理想と工学のせめぎ合いをも物語る建築として、いまも多くの人を惹きつけている。
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