EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
ジャーレ墓地
© Kasius Klej / CC BY 3.0
FIG. 01 — Q338245
時代 · 近代モダニズム 類型 · その他 ★ ユネスコ世界遺産「リュブリャナのヨジェ・プレチニックの作品群——人間中心の都市デザイン」の構成資産(2021年登録)

ジャーレ墓地 Žale Central Cemetery

スロベニアの首都リュブリャナの中央墓地。ヨジェ・プレチニックが設計した記念門と「諸聖人の庭」(1938–40)で知られ、独自の古典解釈による墓地建築の傑作とされる。

FIG. 02 — Location46.0708° N 14.5319° E
スロベニア リュブリャナ リュブリャナ
§1 — 概要

概要

ジャーレ墓地は、スロベニアの首都リュブリャナの中央墓地であり、同国最大の墓地でもある。建築としての名声は、ヨジェ・プレチニックが設計した記念門と、その奥に広がる「諸聖人の庭(諸聖人公園)」(1938–40年)にある。生者の街と死者の領域を分かつ門を構え、墓地全体を一つの建築的構想のもとに編んだ、近代の墓地建築を代表する作品である。

歴史

墓地そのものは1906年に開かれ、同年から埋葬が始まった。市の拡大にともない墓域の拡張が課題となり、1930年代に中央墓地と位置づけられて計画が進められる。建築家イヴォ・スピンチッチの案が当局の意に沿わなかったため、1936年に新たな設計がプレチニックに委ねられ、彼の構想による新区画は1938年から1940年にかけて築かれた。なお、墓地内には弟子のエドヴァルド・ラヴニカールが手がけた第一次世界大戦戦没者の納骨堂(1939年)もあり、師弟の仕事が並び立つ。

建築的特徴

記念門は、列柱(コロネード)からなる荘重な構えで、訪れる者に敷居をまたぐ意識をうながす。門の奥の「諸聖人の庭」には、葬送の儀礼に用いる礼拝堂が点在し、それぞれが異なる歴史的様式の語彙——古典・エジプト・ビザンティンなど——をまとう。あたかも小さな建築の都市のように配されている。門と庭を貫くのは列柱と幾何学を基調とした明快な構成で、装飾は抑制されながらも象徴性に富む。プレチニックは歴史主義にも純粋な機能主義にも与せず、古典の語彙を独自に組み替えることで、追悼の場にふさわしい厳粛さと多様さを与えた。

意義・現在

ジャーレ墓地のプレチニックによる区画は、2021年にユネスコ世界遺産「リュブリャナのヨジェ・プレチニックの作品群——人間中心の都市デザイン」の構成資産として登録された。建築家の後期を代表する仕事の一つであり、現在もリュブリャナの中央墓地として機能しながら、死者を迎える建築の力を静かに伝えている。

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LAST EDIT — 2026.06.29
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