アテネ中心部の音楽・会議施設。エマヌイル・ヴレカスとイリアス・スクルンベロスの設計で1976年に着工し1991年に開館、簡約な古典主義の大理石建築として知られ、四つのホールを備えるギリシャ最大級の文化拠点である。
§1 — 概要概要
アテネ・コンサートホール(ギリシャ語: Μέγαρο Μουσικής Αθηνών、メガロ・ムシキス)は、アテネ中心部のヴァシリシス・ソフィアス大通りに建つ音楽堂・会議施設である。建築家エマヌイル・ヴレカスとイリアス・スクルンベロスの設計による。1991年の開館当初は二つのホールから成り、その後の増築で計四つのホールを擁する、ギリシャを代表する文化施設となった。
歴史
構想は、歌手アレクサンドラ・トリアンティや実業家フリストス・ランブラキスら「音楽の友協会」の人々の発意に発する。市有地の提供と建設資金を得て、1976年に着工した。協会と国家の共同出資により工事は長期にわたり、1991年に開館した。2004年には国際会議場が増設され、新たに大小二つのホールと音楽図書館が加わった。建物の8,000平方メートルの床面の意匠には建築理論家クリストファー・アレグザンダーが携わり、その経緯は彼の著作にも記されている。
建築的特徴
外観は、大理石で覆われた量塊と簡素な開口によって、装飾を切り詰めた記念碑的な古典主義——簡約古典主義——の性格を示す。中心となるフリストス・ランブラキス・ホールは1,961席を備え、オーストリアの音響設計家ハインリヒ・カイルホルツの案を基に設えられた。ここにはクライス社製の6,080本のパイプを擁する、ギリシャ最大のパイプオルガンが据えられている。ほかにディミトリス・ミトロプロス・ホール、2004年増設のアレクサンドラ・トリアンティ・ホールとニコス・スカルコッタス・ホールがあり、演奏会・オペラ・会議など多様な催しに応じる。
意義・現在
アテネ・コンサートホールは、クラシック音楽とギリシャの伝統音楽の双方を担う場として国際的に知られ、年間およそ500の催しを開く。アテネ地下鉄3号線「メガロ・ムシキス」駅が隣接し、市民の文化生活の中核を成している。20世紀後半のギリシャが、古典の記憶を踏まえつつ現代の文化拠点を築こうとした試みを体現する建築である。
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