EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
ドイツ大聖堂
© Jörg Zägel / CC BY-SA 3.0
FIG. 01 — Q315644

ドイツ大聖堂 Deutscher Dom

Deutscher Dom

ベルリンのジャンダルメンマルクトに建つ旧教会堂。18世紀初頭にドイツ系改革派の教会として築かれ、のちに記念碑的なドーム塔を加えられた。広場を挟むフランス大聖堂と対をなす、バロック都市景観の核である。

FIG. 02 — Location52.5128° N 13.3925° E
ドイツ ベルリン ベルリン
§1 — 概要

概要・位置づけ

ドイツ大聖堂(Deutscher Dom)は、ベルリン中心部の広場ジャンダルメンマルクトの南側に建つ歴史的建造物である。名称の「ドーム(Dom)」は円蓋(ドーム)を指す語であり、司教座のある「大聖堂(カテドラル)」を意味しない。もとはドイツ語を話す改革派・ルター派の信徒のために建てられた教会で、広場を挟んで向かい合うフランス大聖堂と対をなし、両者のあいだに建つコンツェルトハウス(旧国立劇場)とともに、ベルリンで最も均整のとれた都市景観のひとつを形づくっている。

歴史

教会堂そのものは1701年から1708年にかけて、建築家マルティン・グリュンベルクの設計に基づき、ジョヴァンニ・シモネッティの施工で建てられた。五角形の平面をもつ簡素なバロックの教会で、当初は「新教会(Neue Kirche)」と呼ばれた。1785年、プロイセン王フリードリヒ2世の都市美化政策のもと、カール・フォン・ゴンタルトが教会の前面に円柱を立て並べた壮大なドーム塔を増築し、向かいのフランス大聖堂と双子のような記念碑的景観を完成させた。第二次世界大戦末期の1945年に火災で焼失し、長く廃墟のまま残されたが、1980年代から1990年代にかけて再建され、1996年にドイツ連邦議会(ブンデスターク)の歴史展示施設として再び開かれた。

建築的特徴

中核をなす教会堂は、五角形の平面に控えめなバロック装飾をまとう。その印象を一変させるのが、ゴンタルトによる円形のドーム塔である。下層にコリント式の列柱を回した円堂の上にドームと頂塔をのせ、各面の入口には三角形のペディメントを冠した古典的な意匠でまとめられている。塔頂には金色の有翼像「勝利(ヴィクトリア)」が立ち、広場全体に垂直の焦点を与える。教会と記念碑的な塔という性格の異なる二つの要素が一体となっている点が、この建物の構成上の特色である。

意義・現在

ドイツ大聖堂は、プロイセンの首都ベルリンがバロックから古典主義へと移り変わる時代に整えられた、都市計画的な広場建築の好例である。戦災からの再建を経て、現在は宗教施設ではなく、ドイツの議会政治の歩みをたどる常設展示の場として用いられている。フランス大聖堂と相対するその姿は、ベルリンを象徴する景観のひとつとして広く知られ、ベルリンの記念物(Baudenkmal)に登録されている。

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LAST EDIT — 2026.06.26
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