ポルトガル・リスボンのサッカースタジアム。ベンフィカの本拠地として2003年に開場し、ユーロ2004の決勝などを開催した。4本の大アーチが支える張り出し屋根を特徴とする。
§1 — 概要概要
エスタディオ・ダ・ルス(Estádio da Luz、正式名称エスタディオ・ド・スポルト・リスボア・エ・ベンフィカ)は、ポルトガルの首都リスボンにある多目的スタジアムである。サッカークラブ、SLベンフィカの本拠地として用いられ、ヨーロッパ有数の収容規模を誇る。
歴史
旧エスタディオ・ダ・ルス(1954年開場)の老朽化と、ポルトガルが主催国となったUEFA欧州選手権2004(ユーロ2004)の開催を機に、隣接地で新スタジアムの建設が進められた。設計はアメリカの設計事務所HOKスポーツ(後のポピュラス)が手がけ、約1億6千万ユーロを投じて2003年10月25日に開場した。ユーロ2004では決勝戦の舞台となり、その後もUEFAチャンピオンズリーグの決勝(2014年・2020年)など大きな試合を数多く開催している。
建築的特徴
スタンドは4面を連続させたボウル型で、観客席を覆う屋根は4本の大きな鋼鉄アーチから吊られ、柱のないカンチレバーとして客席上にせり出す。屋根面の一部に半透明のポリカーボネートを用いることで、芝の生育に必要な光を採り入れつつ、天候から客席を守る。明快な構造と赤を基調とした内装は、ベンフィカの象徴として親しまれている。収容人員はおよそ6万5千人で、ピッチと客席の距離を抑えた観戦環境が評価されている。
意義・現在
エスタディオ・ダ・ルスは、21世紀初頭の大規模サッカー専用スタジアムの設計思想——観客の近さ、明るく開放的な内部、構造を見せる屋根——を体現する。UEFAから最上位(カテゴリー4)の評価を受けるスタジアムであり、ポルトガル最大、ヨーロッパでも有数の規模をもつ。2014年にはフランスの新聞『レキップ』の読者投票で「ヨーロッパで最も美しいスタジアム」に選ばれた。国際大会の主要会場として実績を重ね、2030年のFIFAワールドカップの候補会場のひとつにも数えられている。