カホーフスカヤ駅 Kakhovskaya
モスクワ地下鉄の駅。1969年、ザモスクヴォレツカヤ線の終着として開業した。ソロコノーシカ型の規格駅であったが、2019〜2021年の改修を経て大環状線(ボリシャヤ・カリツェヴァヤ線)の駅となった。
§1 — 概要概要
カホーフスカヤ駅(Kakhovskaya)は、モスクワ地下鉄の駅である。1969年8月11日、ザモスクヴォレツカヤ線の南の終着駅として開業した。設計はニコライ・デムチンスキーとユリヤ・コレスニコワが手がけた。長らく短い支線の駅であったが、現在は環状の大環状線(ボリシャヤ・カリツェヴァヤ線)に組み込まれている。
歴史
開業後、本駅は1995年に分離された短いカホーフスカヤ線(3駅)の一部となった。2019年3月、新たな環状路線である大環状線への編入をともなう改修のため、いったん営業を休止した。約2年半にわたる工事を経て、2021年12月7日に大環状線の駅として再開業した。この改修にあたっては、後述する開業当初の内装が全面的に更新されている。
建築的特徴
開業時の本駅は、1960年代に量産された規格型の三スパン柱式駅(ソロコノーシカ)の典型であった。2列にわたり計40本の八角形のコンクリート柱が立ち、褐色の大理石で覆われていた。床は花崗岩とラブラドル石で敷かれ、ホーム縁にはアスファルトが用いられた。壁面は白いセラミックタイルで仕上げられ、線路際には淡紅色の腰壁がめぐらされ、ロシア内戦の諸場面を表した金属レリーフが据えられていた。1983年にはセヴァストポリスカヤ駅との乗換が設けられている。2019年からの改修でこれらの仕上げは一新され、再開業後は大環状線の意匠に沿った新しい内装に改められている。
意義・現在
簡素な規格設計に始まり、半世紀を経て大規模な環状路線の一部へと作り替えられた本駅の歩みは、モスクワ地下鉄が拡張と更新を重ねてきた過程をよく示している。脱スターリン化以降の機能主義的な駅が、21世紀の都市交通網のなかで新たな役割を担い直した事例といえる。