EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
利通広場
© CRCHF / CC BY-SA 3.0
FIG. 01 — Q589779

中国・広州の新都心、珠江新城に立つ高さ302.7mの超高層オフィスビル。フランシスコ・ゴンサレス・プリドがJAHN(旧マーフィー/ヤーン)のもとで設計し、2012年に竣工した後期モダニズムの塔である。

FIG. 02 — Location23.1283° N 113.3203° E
中国 広東省 広州市
§1 — 概要

概要

利通広場(Leatop Plaza)は、中国広東省広州市の新都心・珠江新城(チューチャン新城)に立つ、高さ302.7メートル、地上66階の超高層オフィスビルである。珠江新城の中央軸の東側入口に正対する敷地を占め、ガラスと鋼でつくられた稜線の鋭い塔体は、都市の「門」を構成する一棟として計画された。設計はメキシコ出身の建築家フランシスコ・ゴンサレス・プリドが、ヘルムート・ヤーンの事務所JAHN(旧マーフィー/ヤーン)に在籍して手がけ、後期モダニズムの摩天楼に位置づけられる。

歴史

2000年代以降の広州では、旧市街の東に珠江新城という業務地区が造成され、広州周大福金融中心や広州国際金融中心など300メートル級の超高層が相次いで建った。利通広場もその一つとして、軸線上の要となる敷地に計画され、2012年7月に竣工した。施主の名(利通)を冠したオフィス専用の塔であり、約4メートルというゆとりある階高をとる。

建築的特徴

塔体は単純で明快な幾何学を基調とし、頂部を鋭く斜めに切り落とした屋根で締めくくる。設計者自身は、氷の塊から削り出したような彫刻的なかたちと説明している。外周は透明・半透明・不透明・反射と表情を変えるガラスの層で覆われ、二重の殻として働くカーテンウォールが、見る角度や光によって建物の輪郭を溶かしていく。装飾ではなく素材と構造の論理から立ち上がる外観は、後期モダニズムの超高層にふさわしい。透明で軽やかなこの被膜は、眺望を最大化しつつ、日射を制御して省エネルギーにも寄与するよう意図されている。

意義・現在

利通広場は、ヤーンの事務所が中国で展開した一連の高層建築の一例であり、珠江新城のスカイラインを構成する主要な塔として現存する。突出した高さを競うのではなく、簡潔な形態と透明な被膜によって存在感を得ている点に、商業超高層の一つの解答が示されている。林立する近隣の塔のなかにあっても、鋭い稜線と氷塊のような佇まいは識別しやすい。

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LAST EDIT — 2026.06.25
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