EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
スタディオヌル・ナツィオナル
© Nowy Styl Group / CC BY-SA 4.0
FIG. 01 — Q338602

スタディオヌル・ナツィオナル National Arena

Arena Națională

ルーマニアの首都ブカレストにある同国最大のサッカー競技場。GMPの設計で2011年に完成し、約5万5千席と開閉式屋根を備える。ルーマニア代表の本拠地である。

FIG. 02 — Location44.4372° N 26.1525° E
ルーマニア ブカレスト ブカレスト
§1 — 概要

概要

スタディオヌル・ナツィオナル(Arena Națională)は、ルーマニアの首都ブカレストにある国立競技場である。収容人数は約5万5千席(55,634席)で、同国最大の競技場にあたる。老朽化した旧国立競技場の跡地に建てられ、ルーマニア代表サッカーチームの本拠地として用いられる。

歴史

設計はドイツの設計事務所GMP(フォン・ゲルカン・マルク・アンド・パートナーズ)が手がけた。施工はドイツのマックス・ベーグルとイタリアのアスタルディが担い、2008年に着工して2011年9月に完成・開場した。旧スタディオヌル・ナツィオナルを解体したのち、同じ場所に最新の設備をもつ多目的競技場として再建されたものである。2012年にはUEFAヨーロッパリーグの決勝戦の舞台となり、欧州の主要な試合会場の一つに数えられるようになった。

建築的特徴

最大の特徴は、観客席を覆う開閉式屋根である。膜材を中央へ引き寄せて畳む方式により、晴天時には開放的な屋外競技場として、悪天候や寒冷期には全天候型の施設として使い分けられる。屋根の膜はワイヤーと外周の圧縮リングで支持され、開いた状態でも観客席の上には覆いが残る。観客席は競技面を間近に囲む一体のスタンドとして構成され、どの席からも視界が確保されている。屋根を支える外周のトラスと、白を基調とした軽快な外観は、GMPが世界各地で手がけてきた競技場建築に共通する明快さをもつ。

意義・現在

スタディオヌル・ナツィオナルは、ルーマニアのサッカーと国家的行事の中心的な舞台である。代表戦やカップ戦の決勝に加え、欧州選手権2020(2021年開催)では決勝トーナメントを含む4試合の会場に選ばれた。かつての国立競技場を継ぐ施設として、コンサートなど大規模催事の会場にも使われ、現代ブカレストを象徴する施設となっている。

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