EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
フェロー諸島国立図書館
© Maciej Brencz / CC BY 2.0
FIG. 01 — Q144515

フェロー諸島国立図書館 National Library of the Faroe Islands

Føroya Landsbókasavn

フェロー諸島の首都トースハウンに建つ国立図書館。蔵書の起源は1828年の県立図書館にさかのぼり、1980年にヤーコプ・パウリ・グレゴリウセン設計の専用館へ移った。フェロー語文献の世界最大の収蔵機関である。

FIG. 02 — Location62.0069° N 6.7783° W
FO トースハウン トースハウン
§1 — 概要

概要

フェロー諸島国立図書館(フェロー語: Føroya Landsbókasavn)は、デンマーク王国を構成する自治領フェロー諸島の国立図書館である。首都トースハウン、ストレイモイ島の公園地区に建つ。一般公開図書館であると同時に研究図書館でもあり、フェロー語で書かれた文献、フェロー人による他言語の著作、そしてフェロー諸島に関する文献の、世界最大の収蔵機関として知られる。

歴史

その源流は、1828年にデンマーク人の県知事クリスチャン・ルズヴィ・ティリスクらが「フェロー県立図書館(Føroya Amts Bókasavn)」のために蔵書を集め始めたことにある。フェロー諸島で最も古い文化施設とされる。1948年の自治法を経て蔵書はフェロー自治政府の管理下に入り、1952年の法律で国立図書館・納本図書館としての役割が定められた。1979年に着工した専用館が完成し、1980年9月24日、図書館はトースハウンのJ・C・スヴァボスゲータに新築された約1,800平方メートルの現在の建物へ移転した。設計はフェロー人建築家ヤーコプ・パウリ・グレゴリウセンが手がけた。なお1828年は機関としての創設年であり、現在の建物の着工はその一世紀半後にあたる。

建築的特徴

建物は、20世紀後半のフェロー諸島における近代建築を代表する一例である。北大西洋の厳しい気候と、トースハウン周辺の起伏ある地形になじむよう、低層で水平に伸びる量塊として構成される。設計者グレゴリウセンは、近代的な機能性と地域的な素材感を結びつけた作風で知られ、本館でも簡素で明快な構成のなかに北欧的な落ち着きと自然光への配慮を取り込んでいる。閲覧空間と書庫が機能的に分節され、研究図書館としての役割に応える。

意義・現在

2011年、経費削減のため国立図書館は国立公文書館・国立博物館など複数の機関と統合され「Søvn Landsins(フェロー国家遺産)」を構成したが、2018年に再び文化省所管の独立機関として再編された。フェロー諸島最古の文化施設として、同地の言語と知的伝統を支える中核であり続けている。フェロー大学の図書館機能も担い、近年は大学図書館としての性格を強めている。

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LAST EDIT — 2026.06.25
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