アメリカ、ニューヨークのタイムズスクエアに建つ、五十四階建てのオフィス超高層。1972年に竣工した。設計はカーン・アンド・ジェイコブズ事務所のデア・スカット。暗色のガラスと石によるモダニズムの塔で、低層部にはブロードウェイのミンスコフ劇場を擁する。
§1 — 概要概要
アメリカ、ニューヨークのタイムズスクエアに建つ、五十四階建てのオフィス超高層である。1515ブロードウェイの住所をもち、その名でも呼ばれる。1972年に竣工した。カーン・アンド・ジェイコブズ事務所の主任設計者デア・スカットによる、暗色のガラスと石をまとったモダニズムの塔である。低層部にはブロードウェイの劇場を抱える。
歴史
この地には、かつてアスター・ホテルという、タイムズスクエアを代表する名門ホテルが建っていた。1967年に取り壊され、その跡地に新しい超高層が計画された。1968年に着工し、1972年に竣工した。当初は、入居した小売チェーンの名から「W・T・グラント・ビル」と呼ばれた。
塔はその後、メディア企業バイアコムの本社となり、MTVのスタジオが置かれた。タイムズスクエアの華やかさを象徴する建物の一つとなっている。
建築的特徴
建物は、敷地の大半を占める低い基壇の上に、奥へ寄せて塔を立てる構成をとる。塔の外壁は、黒に近い暗色のガラスを主とし、石を張った角の柱がこれを引き締める。頂部には縦に伸びる薄い壁が立ち、独特の輪郭を空に描く。低層部のミンスコフ劇場は、上階を支える柱を内部にもたないよう、屋根に大きな梁を渡して荷重を逃がし、広い無柱の空間を生んでいる。
意義・現在
ワン・アスター・プラザは、1960年代後半から70年代にかけて、衰えつつあったタイムズスクエアを商業地として刷新しようとする動きの先駆けであった。名門ホテルを葬って建ったその姿には、当時から賛否の声があった。設計したデア・スカットは、のちにトランプ・タワーを手がけることになる。塔は今も、タイムズスクエアの中心で、メディアと興行の拠点でありつづけている。
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