プエンテ・デ・ラ・ムヘール Puente de la Mujer
ブエノスアイレスのプエルト・マデロ地区に架かる、サンティアゴ・カラトラバ設計の歩行者橋。「女性の橋」を意味する。傾いた白い支柱から張られたケーブルが床を支え、タンゴを踊る男女の姿になぞらえられる。中央部が90度回転して船を通す旋回橋で、2001年に開通した。
§1 — 概要概要
アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの、再開発された港湾地区プエルト・マデロに架かる歩行者用の橋である。「プエンテ・デ・ラ・ムヘール」は、スペイン語で「女性の橋」を意味する。スペインの建築家サンティアゴ・カラトラバが設計した、彼にとってラテンアメリカで最初の作品である。全長はおよそ170メートル。
歴史
20世紀末、ブエノスアイレスは、さびれた旧港プエルト・マデロの再生に取り組んでいた。実業家アルベルト・ゴンサレスの寄付により、この橋が計画される。部材はスペインのビトリアで製作され、ブエノスアイレスに運ばれて組み立てられた。
工事は1998年に始まり、2001年12月に開通した。折しもアルゼンチンが深刻な経済危機のただなかにあったため、その開通は静かなものであった。地区の街路の多くが女性の名を冠することにちなんで、橋は「女性の橋」と名づけられた。2018年には、ブエノスアイレス市の文化遺産に指定された。
建築的特徴
橋は、両端の固定された部分と、中央の回転する部分とからなる。中央部は、白い支柱から斜めに張られたケーブルによって吊られている。船を通すときには、この中央部が支柱を軸に90度回転し、数分のうちに水路を開ける。カラトラバはこの形を、タンゴを踊る一組の男女になぞらえた。傾いた支柱が男を、ゆるやかに曲線を描く床が女を表すという。
意義・現在
プエンテ・デ・ラ・ムヘールは、構造そのものを造形とするカラトラバの作風を、よく示す橋である。アルゼンチンの文化であるタンゴを建築のかたちに翻訳したこの橋は、夜には照らし出され、再生したプエルト・マデロの、そしてブエノスアイレスの新たな象徴となっている。
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