FIG. 01 — Q13205
スタッド・ド・フランス Stade de France
パリ近郊のサン=ドニに建つ、フランス最大の競技場。1998年のワールドカップのために、四人の建築家の共同で建てられた。約1万3000トンの楕円形の屋根が観客席の上に浮かぶように架かり、決勝でフランスが初優勝を遂げた地としても名高い。
§1 — 概要概要
スタッド・ド・フランスは、フランス、パリ近郊のサン=ドニに建つ、同国最大の競技場である。1998年のワールドカップのために建てられ、収容人数は約8万人にのぼる。宙に浮かぶように見える巨大な楕円形の屋根を特徴とし、サッカー・ラグビーから陸上競技まで、国の主要なスポーツの舞台となってきた。
歴史
フランスは、1998年のサッカー・ワールドカップの開催にあたり、8万人規模の近代的な国立競技場を建てる必要に迫られた。設計は、ミシェル・マカリー、アイメリク・ズブレナ、ミシェル・ルジャンバル、クロード・コスタンティーニの四人の建築家が共同で担い、1995年に着工、1998年1月に開場した。同年7月には、ここで行われたワールドカップ決勝でフランスがブラジルを3対0で破り、初優勝を遂げた。以後、ラグビーのワールドカップ決勝や、2024年のパリ・オリンピックの陸上競技など、数々の大舞台を迎えてきた。
建築的特徴
スタッド・ド・フランスの最大の特徴は、競技場を覆う巨大な楕円形の吊り屋根である。約1万3000トンのこの屋根は、外周に立つ18本の柱から吊られ、観客席の上に浮かぶように架けられている。柱を場内に立てず、競技面も覆わないため、どの席からも視界がさえぎられない。下層の客席は可動席となっており、前後に動かすことで、ピッチに近づけるサッカー・ラグビーの配置と、陸上トラックを囲む配置とを切り替えられる。半透明の屋根は、日中のグランドスタンドへやわらかな光を落とす。
意義・現在
スタッド・ド・フランスは、特定のクラブをもたない国立競技場として、フランス代表のサッカー・ラグビーの試合をはじめ、大規模なコンサートなど、多彩な催しの舞台であり続けている。軽やかで開放的なその姿は、20世紀末のフランスを代表する公共建築として高く評価されている。