スタッド・ジェフロワ=ギシャール Stade Geoffroy-Guichard
フランス・サン=テティエンヌの多目的競技場。1931年開場の歴史ある「ル・ショードロン(大釜)」で、ASサン=テティエンヌの本拠地として熱狂的な観戦文化で知られる。
§1 — 概要概要
スタッド・ジェフロワ=ギシャール(Stade Geoffroy-Guichard)は、フランス中部のサン=テティエンヌにある多目的競技場である。地元のサッカークラブ、ASサン=テティエンヌの本拠地として知られ、観客の発する熱気から「ル・ショードロン(le Chaudron、大釜)」「ランフェール・ヴェール(l'enfer vert、緑の地獄)」の異名をもつ。スタジアム名は、小売企業カジノの創業者で用地を取得したジェフロワ・ギシャールに由来する。
歴史
競技場は1931年9月に開場した。以来、観客の増加や国際大会の開催に合わせて幾度も拡張・改修が重ねられ、1984年と2016年のUEFA欧州選手権、1998年のFIFAワールドカップ、2007年のラグビーワールドカップの会場を務めてきた。2011年から2014年にかけては、パリの建築事務所シェクス&モレルの設計により大規模な改修が行われ、四隅を塞いだ完結した観客席へと刷新された。現在の収容人数はおよそ4万2千人である。
建築的特徴
四方のスタンドが独立して建つ「イギリス式」の構成を長く保ってきたが、近年の改修で四隅が連結され、ピッチを切れ目なく囲む形となった。観客席はピッチに近く勾配も急で、声と熱気がフィールドへ降り注ぐ。この一体感が「大釜」の異名を生んだ。改修ではスタンドを覆うカンチレバーの屋根が架けられ、外周は均質な外皮でまとめられている。
意義・現在
スタッド・ジェフロワ=ギシャールは、フランスにおける観戦文化の象徴的な舞台である。一世紀近くにわたり同じ場所で増改築を重ねながら、地域のアイデンティティと結びついた競技場として生き続けてきた。現在もASサン=テティエンヌの本拠地として、また各種国際大会の会場として用いられている。
関連する建築
Related※ フランスにはパノラマの自由がないため、現存する建築の写真の公開には設計者の権利が及びうる。