米マサチューセッツ州ボストンの多目的屋内アリーナ。1995年に旧ボストン・ガーデンを引き継いで開場し、NBAのセルティックスとNHLのブルーインズが本拠とする、鉄道駅の真上に建つ競技場である。
§1 — 概要概要
TDガーデン(TD Garden)は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストンにある多目的屋内アリーナである。MBTA(ボストン都市圏交通局)のノース駅の真上に建ち、バスケットボールのボストン・セルティックス、アイスホッケーのボストン・ブルーインズが本拠地とする。コンサートや各種興行の会場としても北東部有数の集客を誇る。
歴史
前身は1928年開場の旧ボストン・ガーデンで、両チームの栄光の歴史を刻んだ名アリーナであった。老朽化に伴い隣接地に後継施設の建設が決まり、設計はミネアポリスの大手設計事務所エラーブ・ベケット(Ellerbe Becket)が担当した。1993年に着工し、1995年9月に開場する。当初はフリートセンター(FleetCenter)と称し、その後の命名権の移り変わりを経て、2005年からカナダの金融機関TDバンクの名を冠してTDガーデンと呼ばれている。旧ガーデンは新施設の完成後に解体された。
建築的特徴
最大の特色は、稼働中の鉄道ターミナルであるノース駅の上空に積層して建てられた点にある。限られた都心の用地を立体的に使い、駅・アリーナ・周辺開発を一体で構成する都市的な解法である。観客席はバスケットボールで約1万9千、アイスホッケーで約1万7千を収容し、用途に応じて可動席で構成を変える。鉄骨の架構が大スパンの無柱空間を生み、最上部から吊られた大型映像装置がフィールドを囲む。外観は装飾を抑えた機能本位のもので、様式的な主張よりも、輸送結節点と興行空間を重ねるプログラムそのものに建築の主眼がある。
意義・現在
TDガーデンは、交通インフラの直上に大規模な集客施設を載せるという、土地の希少な大都市に適した複合開発の一例である。名門2チームの本拠地として、また音楽・エンターテインメントの拠点として、旧ボストン・ガーデンの記憶を継ぎながら今日も街の賑わいの中心であり続けている。