機能主義
functionalism年代
1920 — 1940
地域
—
時代
近代モダニズム
機能主義とは、建築の形態はその用途と機能から導かれるべきであり、装飾はそれ自体を目的としてはならないとする思想であり、二十世紀前半のモダニズム建築を貫く中心理念の一つである。アメリカの建築家ルイス・サリヴァンが唱えた「形態は機能に従う」という標語に象徴されるように、内部の用途や構造の論理を率直に外形へと反映させ、不要な様式的装飾を退けることを旨とした。十九世紀以来の歴史主義が過去の様式を選んで建物に着せたのに対し、機能主義は建築を様式の問題から切り離し、目的と合理性から組み立て直そうとした点に新しさがある。
その理論的な結実は一九二〇年代から三〇年代にかけてのヨーロッパに見られ、ドイツのバウハウス、フランスのル・コルビュジエ、そしてとりわけチェコスロヴァキアにおいて顕著な展開を遂げた。当時のブルノは機能主義建築の一大拠点であり、ミース・ファン・デル・ローエのトゥーゲントハット邸はその到達点として知られる。チェコ機能主義は住宅や公共施設の分野で独自の成熟を見せ、戦間期の都市景観を大きく塗り替えた。
形態的には、鉄骨やガラス、鉄筋コンクリートといった工業材料を率直に用い、平滑な壁面、水平に連続する窓、平屋根、規格化された部材によって構成される。荷重を柱へ集約することで内壁を支持の役目から解放し、可変的で開放的な内部空間を生み出した点に大きな特徴がある。ノイエス・バウエンや国際様式と多くを共有しながら、合理性と社会的な有用性をより前面に掲げた立場として位置づけられ、後の近代建築の規範を準備する役割を果たした。
§1