ニューヨーク、ロウアー・マンハッタンの超高層オフィスビル。2001年の同時多発テロで失われた旧ビルの跡地に再建され、2006年に竣工した、復興の象徴である。
§1 — 概要概要
7ワールドトレードセンター(7 World Trade Center)は、ニューヨーク市ロウアー・マンハッタンに建つ超高層オフィスビルである。新たなワールドトレードセンター街区の一画を占め、設計はスキッドモア・オーウィングズ・アンド・メリル(SOM)、その設計責任者をデイヴィッド・チャイルズが務めた。地上52階、高さおよそ225メートルを測る。
歴史
この地には1987年竣工の旧7号ビルが建っていたが、2001年9月11日の同時多発テロにおいて、隣接する両タワーの倒壊に巻き込まれて崩落し、消失した。跡地の再建は街区全体の復興に先立って進められ、新ビルの建設は2002年に始まり、2006年5月に完成した。事業主は実業家ラリー・シルヴァースタイン。新ビルは旧ビルより小さな敷地に建て直され、かつての建物が占めていた範囲の一部は、いったん分断されていた街路と小公園に充てられた。
建築的特徴
外観は透明感のあるガラスのカーテンウォールに覆われ、銀色の鉄骨フレームとあいまって端正な直方体を形づくる。復元された街路の区割りに合わせ、平面は長方形ではなく平行四辺形を基調とする。同時多発テロの教訓を受け、安全性が設計の主題とされた点に大きな特徴がある。中央のコアは鉄筋コンクリートで固められ、避難階段は幅を広げ、鋼材の耐火被覆も従来より厚く施された。低層部には変電施設が収まるため壁面で閉じられ、その外装はステンレスの被膜と光の演出で覆われている。
意義・現在
新生ワールドトレードセンターのなかで最初に竣工した建物として、再建の口火を切る役割を担った。環境性能の認証制度LEEDで高い評価を得た初期の高層ビルの一つでもある。ここで掲げられた安全と環境への配慮は、のちに同じSOMが手がけた街区の主塔ワン・ワールドトレードセンターへと引き継がれた。現在はオフィスビルとして稼働している。