アルパートン駅 Alperton tube station
ロンドン北西部、地下鉄ピカデリー線の駅。1903年に開業し、ピカデリー線への移管に備えて1930年代初頭にチャールズ・ホールデンの設計で建て替えられた。煉瓦・鉄筋コンクリート・ガラスによる高い切符売場をもつモダニズム駅舎。
§1 — 概要概要
アルパートン駅(Alperton tube station)は、ロンドン北西部に位置するロンドン地下鉄ピカデリー線の駅である。サドベリー・タウン駅とパーク・ロイヤル駅の間にあり、グランド・ユニオン運河のパディントン支線に近い。現在の駅舎は、チャールズ・ホールデンが設計したモダニズムの駅舎で、1930年代初頭に建てられた。
歴史
当駅は1903年6月28日、ディストリクト鉄道が電化路線をサウス・ハローまで延伸した際に「ペリヴェール・アルパートン」として開業した。この区間は、ロンドン地下鉄の地上路線として最初に電化され、蒸気運転から電気運転へ切り替えられた先駆けであった。1910年に「アルパートン」へ改称している。1910年に建てられた当初の駅舎は木造の簡素なものだったが、1930年から1931年にかけて取り壊され、ディストリクト線からピカデリー線への支線移管(1932年)に備えて新駅舎へと建て替えられた。設計はチャールズ・ホールデンが担当した。
建築的特徴
駅舎は、サドベリー・タウン駅など同時期にホールデンが手がけた一連の駅と共通する構成をもつ。低く水平に広がる事務所・店舗の躯体の上に、高く垂直に立ち上がる箱形の切符売場をのせ、その煉瓦壁の上部には水平の窓帯(クリアストーリー)がめぐる。全体は平らなコンクリートの屋根で締めくくられる。煉瓦・鉄筋コンクリート・ガラスという当時の新しい素材を率直に組み合わせた「モダン・ヨーロピアン」様式であり、高い天井と上部からの採光が、簡素な駅舎に堂々とした内部空間を与えている。
意義・現在
アルパートン駅は、ホールデンとロンドン地下鉄が1930年代に推し進めた、機能的で品格ある公共建築という理念を体現する。低層と高層を組み合わせた切符売場の構成は、郊外路線の駅に明快な視認性とモニュメント性をもたらした。2006年に改修され、現在もピカデリー線の現役駅として使われている。2025年には昇降機の増設が発表された。