アクスブリッジ駅 Uxbridge tube station
ロンドン西郊アクスブリッジに建つ地下鉄の終着駅。1904年開業の旧駅を建て替え、1938年にチャールズ・ホールデンが設計した。湾曲した煉瓦のファサードと、鉄筋コンクリートの大屋根、ステンドグラスを備えた英国モダニズムの駅舎である。
§1 — 概要概要
ロンドン西郊のアクスブリッジに建つ、ロンドン地下鉄の終着駅である。メトロポリタン線とピカデリー線、二つの路線がここを終点とする。現在の駅舎は1938年、地下鉄駅の名手チャールズ・ホールデンの設計により開かれた。湾曲した煉瓦のファサードの奥に、鉄筋コンクリートの大屋根とステンドグラスを擁する、両大戦間期の英国モダニズムを代表する駅のひとつである。
歴史
アクスブリッジに最初の駅が開かれたのは1904年、現在地のやや北、メトロポリタン鉄道の支線の終点としてであった。やがてピカデリー線が乗り入れ、利用が増すなかで、より便利な場所への移転が計画される。1937年に発表されたこの計画にもとづき、線路をわずかに付け替えたうえで、1938年12月、現在の駅舎が市街の目抜き通りに面して開業した。設計はチャールズ・ホールデンが、L・H・バックネルらと組んで手がけた。当初案は大きく費用がかさんだため、ホールデンが終着駅コックフォスターズに似た大屋根を加えてまとめ直したものである。
建築的特徴
街路に面して湾曲する赤煉瓦のファサードには商店が組み込まれ、入口の上にはジョセフ・アーミテッジによる「翼ある車輪」の彫刻が据えられている。切通しの中に降りたホームの上には、鉄筋コンクリートの高い大屋根がアーチを描いてかかり、その上部に並ぶ高窓(クリアストーリー)から光が落ちる。改札口側のホーム端には、ハンガリー出身の工芸家エルヴィン・ボサーニによるステンドグラスがはめられ、ミドルセックスなどの紋章を描く。地下鉄の駅でステンドグラスをもつ稀な例である。
意義・現在
アクスブリッジ駅は、フランク・ピックの主導のもとホールデンが手がけた一連の近代的な地下鉄駅の掉尾を飾る作である。コンクリートの剛さとステンドグラスの繊細さを同居させたその空間は、機能と美を両立させた1930年代英国モダニズムの達成を今に伝え、グレードII指定の建造物として保存されている。
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