EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture

アール・デコ建築

Art Deco architecture
年代
1920 — 1940
地域
アメリカ・フランスなど
時代
近代モダニズム

アール・デコは、第一次大戦後の1920年代から1930年代にかけて、世界に広まった装飾・建築の様式である。その名は、1925年にパリで開かれた「現代装飾美術・産業美術国際博覧会」に由来する。

うねる曲線と植物文様で知られるアール・ヌーヴォーへの反動として、直線と幾何学を基調とするのが大きな特徴である。ジグザグや稲妻形、放射状の太陽(サンバースト)、段を積み上げたセットバックの輪郭、左右対称と垂直性の強調といったモチーフが好まれた。クロムやステンレス鋼、ガラス、磨かれた石材など、機械時代を映す新しい素材が、古代エジプトやアステカ、東洋の意匠をかりた様式化された装飾とともに用いられた。

摩天楼の時代と重なって花開き、ニューヨークのクライスラー・ビルやエンパイア・ステート・ビルがその頂点とされる。映画館やホテル、フーバーダムのような公共構造物にも広く採用され、マイアミ・ビーチには、より流線型を強めた「ストリームライン・モダン」と呼ばれる一群が残る。

装飾を退け機能に徹したモダニズムとは、同じ時代に生まれながら対照的な道を歩み、豊かな装飾と工芸の手わざ、機械の輝きを両立させた。第二次大戦後、国際様式の隆盛とともに下火になったが、華やかな機械時代の美として、今日も根強い人気を保っている。

ロンドンやムンバイ、上海など世界各地の都市にも、その時代の繁栄を映すアール・デコの建築群が、今日まで残されている。

アール・デコ建築
§1

代表建築

Buildings
アール・デコ建築 フーバーダム
1936 · ネバダ州・アリゾナ州境
フーバーダム
Gordon Kaufmann

コロラド川のブラック・キャニオンに築かれた巨大なダム。ネバダ州とアリゾナ州の…

アール・デコ建築 バラム駅
1926 · ロンドン
バラム駅
Charles Holden

ロンドン南西部、ワンズワース区バラムにある地下鉄ノーザン線の駅。1926年にチャ…