アール・デコ建築
Art Deco architecture年代
1920 — 1940
地域
アメリカ・フランスなど
時代
近代モダニズム
アール・デコは、第一次大戦後の1920年代から1930年代にかけて、世界に広まった装飾・建築の様式である。その名は、1925年にパリで開かれた「現代装飾美術・産業美術国際博覧会」に由来する。
うねる曲線と植物文様で知られるアール・ヌーヴォーへの反動として、直線と幾何学を基調とするのが大きな特徴である。ジグザグや稲妻形、放射状の太陽(サンバースト)、段を積み上げたセットバックの輪郭、左右対称と垂直性の強調といったモチーフが好まれた。クロムやステンレス鋼、ガラス、磨かれた石材など、機械時代を映す新しい素材が、古代エジプトやアステカ、東洋の意匠をかりた様式化された装飾とともに用いられた。
摩天楼の時代と重なって花開き、ニューヨークのクライスラー・ビルやエンパイア・ステート・ビルがその頂点とされる。映画館やホテル、フーバーダムのような公共構造物にも広く採用され、マイアミ・ビーチには、より流線型を強めた「ストリームライン・モダン」と呼ばれる一群が残る。
装飾を退け機能に徹したモダニズムとは、同じ時代に生まれながら対照的な道を歩み、豊かな装飾と工芸の手わざ、機械の輝きを両立させた。第二次大戦後、国際様式の隆盛とともに下火になったが、華やかな機械時代の美として、今日も根強い人気を保っている。
ロンドンやムンバイ、上海など世界各地の都市にも、その時代の繁栄を映すアール・デコの建築群が、今日まで残されている。
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