EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
シュノンソー城
© Manfred Heyde / CC BY-SA 3.0
FIG. 01 — Q193215
様式 · ルネサンス建築 時代 · ルネサンス 類型 · 宮殿・邸宅 ★ 歴史的記念物(1840年指定)。ロワール渓谷の一部としてユネスコ世界遺産。

シュノンソー城 Château de Chenonceau

Château de Chenonceau

フランス・ロワール渓谷、シェール川に橋のように架かるルネサンス様式の城館。16世紀に歴代の女性たちの手で増築され、「貴婦人たちの城」と呼ばれる。

FIG. 02 — Location47.3250° N 1.0706° E
フランス アンドル=エ=ロワール県 シュノンソー
§1 — 概要

概要

シュノンソー城(Château de Chenonceau)は、フランス中部ロワール渓谷、シェール川の上に橋のように架かる城館である。後期ゴシックと初期ルネサンスが融合した優美な姿で知られ、ヴェルサイユ宮殿に次いでフランスで最も多くの来訪者を集める。歴代の城主に女性が多かったことから「貴婦人たちの城(Château des Dames)」とも呼ばれる。

歴史

川辺の製粉所跡に建っていた中世の館は1411年に焼かれ、のちに再建されたが、16世紀初頭、財務官トマ・ボイエがこれを買い取って大半を取り壊した。1514年からはボイエの妻カトリーヌ・ブリコネの差配のもとで新たな館が築かれ、これが現在の城の中核をなす。やがて城は王室へ渡り、アンリ2世が愛妾ディアーヌ・ド・ポワチエに贈ると、彼女は建築家フィリベール・ド・ロルムに命じて対岸へ渡る橋を架けた。王の死後、王妃カトリーヌ・ド・メディシスはディアーヌを追い、その橋の上に二層のギャラリーを増築して、川を横断する独特の景観を1577年に完成させた。

建築的特徴

城の魅力は、流れの上に建つという立地そのものにある。シェール川の旧水車の橋脚を基礎に転用し、水面に直接据えられた館は、橋の上に長大なギャラリーを載せて対岸へと延びる。塔や急勾配の屋根、装飾的な開口部には後期ゴシックの名残がうかがえる一方、整った比例や古典的な細部にはルネサンスの感覚が表れている。城を囲むディアーヌとカトリーヌ、二つの庭園もまた見どころである。

意義・現在

シュノンソー城は、フランス・ルネサンスの城館建築を代表する一例であり、王侯の権勢と女性たちの趣味が交錯した歴史の舞台でもある。フランス革命の破壊を免れ、第一次大戦では傷病兵の病棟に、第二次大戦では占領地から自由地帯へ抜ける通路として用いられた。1840年に歴史的記念物に指定され、ロワール渓谷の一部としてユネスコ世界遺産に登録されている。

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LAST EDIT — 2026.06.28
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