EST. 2026 — Editorial Archive of Notable Architecture
コペンハーゲン市役所
© Jenny Andersson / News Oresund / CC BY 2.0
FIG. 01 — Q2010247

コペンハーゲン市役所 Copenhagen City Hall

コペンハーゲン中心部に建つ市庁舎。マーティン・ニュロプの設計で1892〜1905年に建設された。シエナの市庁舎に着想を得た高さ約106メートルの時計塔をもつ、デンマークのナショナル・ロマンティシズムを代表する建築である。

FIG. 02 — Location55.6753° N 12.5703° E
デンマーク 首都地域 コペンハーゲン
§1 — 概要

概要

コペンハーゲン市役所(Københavns Rådhus)は、デンマークの首都コペンハーゲンの市庁舎広場に建つ庁舎である。歴代6代目にあたる現在の建物は、建築家マーティン・ニュロプの設計により1892年から1905年にかけて建設された。デンマークのナショナル・ロマンティシズムを代表する作品として知られる。

歴史

過去の市庁舎は、いずれも旧市街の広場周辺に置かれ、その多くが大火で失われてきた。19世紀に都市が拡大して旧庁舎が手狭になると、設計競技が行われ、ニュロプが現在地での新庁舎の設計者に選ばれた。建物はかつての市の防御施設の跡地に築かれ、1905年9月12日に開庁した。ニュロプは外観のみならず、内部の家具や金物に至るまで自ら設計したと伝えられる。

建築的特徴

赤煉瓦による重厚な外観をもち、正面は豊かな彫刻で飾られる。バルコニー上部には、コペンハーゲンの建設者とされるアブサロン司教の金色の像が据えられ、屋根にはグリーンランドを象徴する白熊の像が置かれている。高さ約105.6メートルの細い時計塔は、イタリア・シエナの市庁舎(パラッツォ・プブリコ)に着想を得たものである。様式は中世デンマークやイタリアの建築を参照したナショナル・ロマンティシズムに属し、ルネサンス・リヴァイヴァルの要素も併せもつ。ガラス屋根に覆われた大広間や、内部に据えられたイェンス・オルセンの世界時計(1943〜55年製作)も名高い。大広間を見下ろす位置には、作家ハンス・クリスチャン・アンデルセン、彫刻家トーヴァルセン、物理学者ニールス・ボーア、そして建築家ニュロプ自身の胸像が据えられている。

意義・現在

本建築は、古典の規範にとらわれず地域の歴史や手仕事に範を求めたデンマークのナショナル・ロマンティシズムの主要作と位置づけられる。デンマークの指定建造物として保護され、現在も市議会の議場や結婚式場として使われている。時計塔は一般にも公開され、市街を一望する展望の場となっている。

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LAST EDIT — 2026.06.28
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